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プログラムしてから計測の「LabVIEW」、次世代版は「計測してからプログラム」に

7/11(火) 7:40配信

MONOist

 日本ナショナルインスツルメンツ(日本NI)は2017年7月10日、東京都内で新製品発表会を開催した。同年5月に米国本社のNational Instruments(NI)が開催したユーザーカンファレンス「NIWeek 2017」を受けてのものだ。

 会見に登壇した同社APAC担当マーケティング ディレクタの池田亮太氏は「エンジニアや科学者の生産性やイノベーション発見を加速するための環境を提供するという考え方は、NIの創業から40年間変わっていない。現在の技術の指数関数的な進化は人間の受容性を超えつつあるが、当社はソフトウェアとモジュール式ハードウェアから成るプラットフォームベースのアプローチにより、エンジニアと科学者が技術の進化を捉えながらより良いものやイノベーションを生み出せるようにしていきたい」と語る。

 池田氏が語った内容を形にしたのが、システム開発設計ソフトウェア「LabVIEW」の次世代版「LabVIEW NXG」である。30年前に発表されたLabVIEWは、当時NIが提唱したPCベース計測を実現するためのソフトウェアであり、NIWeek 2017でも最新版の「LabVIEW 2017」が発表されている現役バリバリの製品だ。

 LabVIEWは、普及が始まったばかりのPCによって自由度の高い計測を行えることが特徴となっていた。そのため、計測に関するプログラミングをLabVIEWで行うことが前提になっており、それは最新版のLabVIEW 2017でも変わらない。

 これに対して、次の30年を担う次世代版に位置付けられたLabVIEW NXGは、PCと接続したものが出力する信号を自動計測する機能を備えており、プログラミングすることなく計測を行える。計測結果に対する解析や、連続計測、条件設定といったカスタマイズを行いたいときに初めてプログラミングを行うというコンセプトになっている。

 会見では、LabVIEW NXGをインストールしたノートPCを用意し、A-Dコンバーター、スマートフォンを接続。PC画面の計測ボタンを押すだけで、プログラミングすることなくスマートフォンから流れる音声の計測を実行できるデモを披露した。また、計測などの実行内容はプロセスの裏側でコードを生成する仕組みで、計測後に行うプログラミングの手間さえも極力省けるようになっている。

 計測が難しいものをプログラミングによって計測できるようにすることで価値を生み出したのがLabVIEWだった。技術が加速度的に進化し計測すべきものが多数ある現在、プログラミングの手間を掛けずに計測できることに価値があると考えたのがLabVIEW NXGというわけだ。

 最初のバージョンとなる「LabVIEW NXG 1.0」は、計測関連の機能が搭載されているものの、FPGA関連やリアルタイム制御といった機能には対応していない。LabVIEW 2017との同梱で出荷されていることからも、現時点ではユーザーによる評価を受けている段階といえる。今後開発を進めることで、LabVIEWと同等の機能が実装されていくという。

 NIは当面、現行のLabVIEWと次世代版のLabVIEW NXGの両方に投資していく考え。LabVIEW NXGの受け入れが進む環境が整ったときに、移行の促進段階に入るとしている。

最終更新:7/11(火) 7:40
MONOist