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鈴木スプリング製作所、ソリューション型商品を開発 ばね製造ノウハウ生かす

7/12(水) 8:15配信

SankeiBiz

 自動車用ばねメーカーの鈴木スプリング製作所は、将来の主力品の需要減少を見込み、ばね以外の市場開拓に乗り出した。自動車のシートや内装部品などに使う線材加工品に品種を拡大したほか、電気自動車(EV)の普及に対応できるよう、モーター用加工品の製品開発も進め、商品を投入し始めている。

 同社は織機用ばねメーカーとして1933年、浜松市で創業。現在は四輪車や二輪車など自動車用を中心に6000点をラインアップし、常時3000点もの商品を供給するばねメーカーに発展した。2003年にはインドネシアに現地法人を設立。国内100社以上、海外でも30社以上の企業からの注文に応えている。

 しかし、ここにきて需要に変化が見え始めている。鈴木一史社長は「電気自動車(EV)の普及に代表される電子化、電気化もあって、ばねの需要は減少傾向にある」という。

 そこで「線材から加工でき、製造できる加工品の幅は広い」と長年培ったばねの製造技術とノウハウという“得意技”を生かしソリューション型商品開発に乗り出した。中でも自動車シートをはじめとする内装品にはこうした技術が重宝している。

 以前はシートに使うばねなどでも図面をメーカーから取り寄せ、材質や線材の太さ、形状などについて仕様通りに加工した。これに対し最近はシートに限らず、モノを見てその実現に最適なばねを考案することを始めている。

 今後は、こうしたソリューション型受注活動も強化していく。技術やノウハウを磨くため社員間のコミュニケーション拡大と技術力アップを目指した取り組みにも本腰を入れる。

 「成績も上がってきた。でも仕事がたのしくない…。これは職場環境が良くないから、社員間のコミュニケーションが不足しているからでは」(鈴木氏)との疑問がきっかけだ。

 「仕事には人生の多くの時間を使う。楽しく結果がでるようにしたほうがいい」(同)。こんな考えから、社員旅行といったレクリエーションや研修などのプログラムもスタートした。社員のモチベーションアップはその表情にも表れ始めている。

 下請けから自立した専門メーカーへ。同社は、技術、ノウハウ、そして社員のモチベーションをばねに飛躍しようとしている。

最終更新:7/12(水) 8:15
SankeiBiz