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【数字から見えるちば】高速バス等の輸送全国2位 二次交通の整備に期待

7/11(火) 7:55配信

産経新聞

 □ちばぎん総研主任研究員・福田宏治氏

 本県を発着し都道府県をまたぐ乗り合いバス(高速路線バス等)の輸送人員数は、平成26年度1251万人と全国2位となっており、比較が可能な23年度(604万人)に比べ2・1倍と、輸送人員数500万人以上の上位都道府県の中では群を抜いた伸び率となっている=図。

 輸送人員の増加は、高速道路網の整備や料金面の配慮に伴う新規路線の開設や既存路線の増発によるところが大きい。例えば、東京湾アクアラインのバス通行料金は21年8月に社会実験として6380円から2200円(いずれもETC割引料金)へと大幅に引き下げられた後、26年4月に継続が決まったことで、事業者が安心して増便に取り組めるようになった。

 また、25年4月には圏央道東金ジャンクション(JCT)-木更津東インターチェンジ(IC)間が開通し、木更津金田バスターミナル(BT)、君津BT、袖ケ浦BT、市原鶴舞BT等を発着地とする新路線が登場。自家用車でBTまで行き、バスに乗り換えて東京・神奈川方面へ向かうパークアンドライドの通勤・通学者が拡大した。木更津・袖ケ浦を経由する対岸向け高速バスは現在、JR内房・外房線の特急列車減便もあって、平日1日往復420便程度が運行されている(通勤時のダイヤは数分刻み)。同路線は都心から房総に向かう観光客の足にもなっている。

 もう一つの背景は、LCC等を利用する内外観光客の増加だ。県内発着の高速バスは概して、料金面では鉄道と比較して優位性があるわけではないが、成田空港と東京を結ぶ路線ではバス事業者がLCC顧客向けのシャトルバスで料金(900-1千円)を競いつつ、客足を大きく伸ばしている(当初1日当たり55便、29年は同255便)。27年6月には、圏央道大栄JCT-神崎IC間が開通し、成田と茨城方面を結ぶバス便が増発されている。

 県内では来年3月に東京外かく環状道路(外環道)が市川まで延伸し新路線が期待される一方、圏央道未開通区間(大栄-松尾横芝)の開通時期は未定のままになっている。同区間が開通すれば、圏央道・アクアラインが羽田・成田の両首都圏空港を結ぶことになり、中房総地域への経済効果が大きい。

 また、空港整備が進む成田空港の利用者数は東京五輪・パラリンピック後も伸び続けると予想される。高速網や空港の整備の動きに合わせて、定住・交流人口の確保や企業誘致などにも繋がる県内二次交通の確保の動きにも期待したい。(寄稿、随時掲載)

最終更新:7/11(火) 7:55
産経新聞