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5月経常黒字4カ月ぶり減 くすぶるトランプリスク

7/11(火) 7:55配信

産経新聞

 財務省が10日発表した5月の国際収支速報によると、海外とのモノやサービスなどの取引状況を示す経常収支の黒字額は前年同月比5・9%減の1兆6539億円となり、4カ月ぶりに減少した。今後は円安などを背景に黒字幅を拡大するとみられるが、トランプ米大統領が対日貿易赤字の是正を訴えており、日本は対応を迫られる恐れがある。

 5月の経常黒字が前年より減少したのは、輸出から輸入を差し引いた貿易収支が4カ月ぶりの赤字になったことが大きい。

 輸出は自動車が伸び、12・9%増の5兆7145億円。ただ、輸入が原油価格の上昇で15・8%増の5兆8297億円に膨らみ、差し引きで1151億円の赤字になった。

 海外投資からの収益動向を示す第1次所得収支の黒字額は1・6%増の1兆9243億円だった。

 5月の経常収支は黒字額が縮小したが、先行きについてSMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは「円安や輸出増を背景として緩やかに拡大傾向へ戻る」と予測する。

 リスクとしてくすぶっているのが、貿易不均衡の是正に意欲を見せるトランプ政権の動向だ。8日の日米首脳会談でも、トランプ氏が対日貿易赤字に言及し、是正が必要との認識を示した。米国は日米2国間の自由貿易協定(FTA)交渉を模索しており、関税の引き下げや非関税障壁の撤廃を求めてくる可能性がある。

 米商務省によると、5月の対日貿易赤字は57億9900万ドル(約6600億円)で、中国、メキシコに次ぐ水準だった。

最終更新:7/11(火) 7:55
産経新聞