ここから本文です

露、有志連合の成果を警戒 シリア・ラッカ緊迫の恐れも

7/11(火) 7:55配信

産経新聞

 【モスクワ=遠藤良介】イラク北部のモスルが「イスラム国」(IS)から解放されたことについて、ロシアの公式反応は出ておらず、国内の報道もきわめて低調だ。

 シリアで、アサド政権を支援しつつIS掃討を展開するプーチン露政権は、「対テロ」での連携を米国との関係改善につなげる戦略を描いてきた。米国など有志連合側が成果を挙げる情勢には、一定の警戒感を抱いているとみられている。

 モスル解放後、焦点となっているシリア北部ラッカでは、米軍などが支援するシリア民主軍(SDF)が攻勢をかけており、ロシアは難しい対応を迫られそうだ。ラッカが有志連合側に奪還された場合、シリア内戦の文脈ではアサド政権にとっての「失地」となるためだ。

 6月にはラッカから約40キロ南方で、SDFを援護していた米軍機が、アサド政権軍のSU22戦闘機を撃墜。ロシアは「シリアの主権侵害だ」と猛反発し、ユーフラテス川より西側を飛ぶ航空機は対空ミサイルなどの標的として追跡する-と警告した。今後、ラッカ周辺の情勢がいっそう緊迫する恐れが指摘されている。

 ロシアはシリア介入を通じ、(1)トランプ米政権がIS掃討を優先し、対露姿勢を軟化させること(2)アサド政権に有利な形で内戦を終結させること-を狙ってきた。しかし、今月の米露首脳会談でも目立った成果はなく、ロシアの目算には陰りが生じている。

最終更新:7/11(火) 7:55
産経新聞