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「国民同士が監視する社会に」 「共謀罪」法施行に抗議

7/11(火) 23:27配信

朝日新聞デジタル

 「共謀罪」の趣旨を含んだ改正組織犯罪処罰法が施行されたことを受け、東京・新宿駅周辺では11日、抗議集会が数カ所で開かれた。西口駅前には主催者発表で約200人が集まった。民進党の小川敏夫参院議員は「政府権力による国民監視の仕上げだ。今日からしっかり乱用されないようにウォッチしよう」と呼びかけた。

【写真】抗議行動を撮影する警察官に「監視社会はいやや」のプラカードを示す参加者の姿も=大阪市北区

 買い物ついでに足を止めた都内の主婦(50)は「国民同士が監視し合う社会になってしまう」と危機感を抱く。20年暮らしたトルコから昨年帰国。トルコでは、テロ防止名目の法律が成立。犯罪実行前段階の取り締まりがここ数年増えたという。「政府に反対する市民や記者、知識人が逮捕され、国民同士が見張り合っている。自分の祖国にはそうなってほしくない」と話した。

 集会に参加した武蔵野市議の山本敦さん(60)は「市民運動は、座り込みとかギリギリの線で今までもやっている。『共謀罪』の施行で、将来的には必ず標的になるだろう。コソコソせず堂々と運動を続けることが大事だ」と話した。

 一方、国会前のデモに参加した東京都八王子市の水谷辰夫さん(65)は「市民運動を萎縮させないかと不安。政府は何も説明していないのに施行してしまうなんて許せない」と憤った。


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 大阪市北区のHEPファイブ前では11日夜、「共謀罪」に反対する人たちが集会を開いた。ツイッターやフェイスブックを通じて集まった約100人が「共謀罪は今すぐ廃止」「安倍政権は今すぐやめろ」などと訴えた。

 大阪府守口市の女性会社員(36)は「こうやって声をあげることさえ取り締まられる世の中になっていくのでは。今勇気を出さないと大変なことになる」。兵庫県川西市の女子高校生(16)は「安倍さんが抗議する人たちを『あんな人たち』と言ったのがショック。自分と違う意見を持つ人を敵視する社会はいずれ戦争に突き進んでいくと思う」と話した。


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 「共謀罪」の趣旨を含んだ改正組織犯罪処罰法が施行された11日、福岡・天神で抗議活動があった。小雨が降る中、市議や市民ら約30人がプラカードなどを掲げ「共謀罪は絶対に廃止だ」と声をあげた。

 市民団体「福岡市民救援会」主催。「NO共謀罪」「ストップ共謀罪」などと書かれたプラカードを掲げ「内心の自由を侵害し、憲法違反であるのは明らか。なんとしても葬りたく、今まで以上に声をあげていこう」と訴えた。

 通りかかった福岡市中央区の会社員男性(38)は「国会での審議を見ていたが、政府には、もっとしっかり説明してほしかった。他の法律で代替できるとの意見もあり、共謀罪は必要ないのではないか」と話した。

朝日新聞社