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「早く家に」避難者切実=不明者捜索続く―豪雨の福岡・大分

7/11(火) 19:44配信

時事通信

 甚大な被害を受けた福岡県朝倉市では豪雨の爪痕が残る中、自衛隊や警察などによる行方不明者の捜索が続けられ、訪れたボランティアが土砂の撤去などに汗を流した。

〔写真特集〕2017年台風・大雨被害~福岡県朝倉市の衛星画像~

 大分県日田市では複数の避難所を転々とする人もおり、「早く家に帰りたい」と切実な声が聞かれた。

 筑後川の支流が氾濫し、一時は濁流に覆われた朝倉市杷木地区。あちこちにぬかるみが残り、乾いた砂が土ぼこりを上げる中、重機でがれきを取り除き、倒壊した家屋の屋根や梁(はり)を外して中の様子を確かめる作業が続いた。

 地形が険しく重機の搬入が難しい地域では、スコップやチェーンソーを使った手作業でがれきや土砂を撤去。警察犬も投入し、汗だくになりながら不明者の手掛かりを探していた。

 市災害ボランティアセンターによると、11日は県内外から325人のボランティアが被災地を訪れた。杷木地区ではTシャツ姿の若者らがスコップを手に、家の中の土砂をかき出す姿が見られた。

 同地区は5年前にも豪雨災害を経験した。自宅1階に土砂が流入した左官業久保山朝満さん(64)は、「川の護岸工事も済み、今回は大丈夫と思ったのだが…。家はもう使い物にならない」と肩を落とした。

 日田市では避難者に熱中症の恐れがあり、避難所で唯一エアコンが設置されていなかった市立三和小学校の体育館から、孤立地域からの避難者を含む62人全員が同市内の桂林公民館に移った。

 今回が5回目の移動となった坂本幸さん(68)は「こんなに避難生活が長くなるとは思わなかった。暑いというより疲れた」と、先の見えない生活にうんざりした様子。これまでも付近のダムに決壊の恐れがあるなどの理由で避難所を転々としており、「とにかく早く家に帰りたい」と訴えた。

 夫と共に避難している女性(55)は前日にようやく一時帰宅したが、自宅の床下は土砂で埋まっていた。「ぼうぜんとした。自然の怖さはどうにもならん」。自宅には犬を残したままで、土砂崩れの不安が残る。それでも、「避難所では友人や近所の方も一緒。地域の仲がいいから心強い」と前を向いた。 

最終更新:7/12(水) 20:44
時事通信