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東レ、炭素繊維複合材料事業の不振は底入れから回復へ向かう?

7/11(火) 10:20配信

投信1

炭素繊維複合材料事業は減益観測だが

7月下旬から8月上旬にかけては、2018年3月期第1四半期決算(4-6月期)の発表ラッシュとなります。それに先立つ7月6日付の日本経済新聞で、筆者がカバーするケミカル系素材の代表的企業である東レ <3402> の業績観測記事が報じられました(同社の決算発表は8月7日予定)。

その内容は、2018年3月期第1四半期決算の営業利益が炭素繊維複合材料事業の減益などにより、前年同期比▲7%減益になるというものです。にもかかわらず、その日の同社株価の大引け値は前日比+3.2円と堅調でした。

炭素繊維複合材料事業の不振は2017年3月期から続いており、市場の見方はもともと楽観的ではなかったとも解釈できるでしょう。また、航空機需要は堅調であるものの、サプライチェーンでのプリプレグ(中間加工品)の在庫調整が続いていることで、同事業の業績が減益になるという説明は前期から変わっていません。

課題はいつ在庫調整が終わるのかで、風力発電ブレード材料、自動車部品、圧縮天然ガスタンクなど、いわゆる産業用需要が引き続き好調に需要拡大を続けるのかという点です。筆者は、どちらかというと楽観的な見方ではあります。

2018年3月期第1四半期はそれほどネガティブではない?

7月6日付の記事をもう少し細かく見てみましょう。それによると、東レの2018年3月期第1四半期の業績見通しは、売上高は前年同期比+6.7%増収の5,100億円となるものの、営業利益は同▲7%減益の380億円になりそうだという内容です。

減益の主因は炭素繊維複合材料セグメントの減益、合成樹脂、繊維などの収益性の悪化とされ、特に炭素繊維複合材料はプリプレグの在庫調整の影響で出荷が伸び悩んでいることが大きいとしています。具体的には、炭素繊維複合材料セグメントの営業利益は前年同期の97.6億円から数十億円減益になるとされています。

ただし、第1四半期の営業利益見通し380億円は上期(4-9月期)会社予想の49%に相当します。そのため、ほぼ会社予想並みと考えれば上記の観測記事自体はポジティブでもネガティブでもない中立と考えてもいいのではないかと思われます。

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最終更新:7/11(火) 10:20
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1134.5円、前日比-7円 - 11/21(火) 15:00