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青森・八戸港拠点の調査捕鯨が18日にも開始

7/11(火) 10:20配信

デーリー東北新聞社

 青森県八戸港を拠点とする調査捕鯨が18日にも開始されることが10日、関係者への取材で分かった。小型捕鯨船2隻が八戸沖80キロまでの沿岸海域で実施し、早ければ18日中にミンククジラを初水揚げする。本年度から12年間にわたる国の新たな捕鯨計画で、八戸は北海道の釧路、網走両港などと共に沿岸調査の拠点になるとみられる。調査は8月中旬ごろまで行われる。

 1988年に日本が商業捕鯨から撤退して以降、八戸では初の本格的な鯨の水揚げとなる。

 捕鯨船団は6月11日~7月6日に網走沖のオホーツク海で調査捕鯨を実施。行政関係者によると、八戸沖で調査する2隻が今後、八戸港へ向かうという。天候が良ければ18日早朝に八戸を出港し、沿岸でミンククジラ1頭を捕獲し次第、鮫地区で水揚げする。

 調査捕鯨は商業的な捕獲可能枠の算出や生態解明などが目的。調査の「副産物」として解体後の肉が全国に流通する。水産庁捕鯨室は10日の取材に「次の調査地点は調整中であり、決まり次第公表する」と、八戸沖での調査実施を明言しなかった。地元との調整が残っているとみられる。

 南極海での調査捕鯨停止を命じた2014年の国際司法裁判所の判決を踏まえ、国は今年6月に国際捕鯨委員会に新たな調査計画を提出。沿岸調査では太平洋で年80頭、オホーツク海で47頭を上限に捕獲する。八戸は太平洋の80頭を釧路と分ける形になる。

 前計画に基づく00~16年度の調査捕鯨は鮎川港(宮城県石巻市)、釧路が拠点。仙台湾内で調査する鮎川は16年度の捕獲上限51頭に対し16頭にとどまるなど、減少傾向が続いていた。

 水産庁が新たに八戸を選んだ背景には近海の来遊量や港の規模に加え、鯨食文化が根付くなど消費市場としての期待があるとみられる。捕鯨拠点化に伴い、魚市場での生肉の流通量も倍程度に増える見通しだ。

 沿岸調査は国の許可を得た地域捕鯨推進協会(福岡市)が実施。調査捕鯨は八戸などの沿岸調査とは別に、太平洋の沖合、南極海でも行われる。

デーリー東北新聞社