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スバルの自動追従機能はどこまで進化した?

7/11(火) 8:06配信

ニュースイッチ

「レヴォーグ」に標準装備へ

 SUBARU(スバル)は、スポーツワゴン「レヴォーグ」を一部改良し8月7日に発売する。運転支援システム「アイサイト」に全車速域で前方車両を自動追従する新機能を標準装備した。運転の負荷を低減する。価格は消費税込みで282万9600円から。月販2000台を計画する。

 新機能「アイサイト・ツーリングアシスト」や後退時自動ブレーキシステム、電子ミラーなどを採用し安全性能を高めた。外装はフロントグリルやフロントバンパー、LEDヘッドランプのデザインを刷新。内装はインパネ中央上部に搭載していたマルチファンクションディスプレーを5・9インチの大型カラー液晶に変更し、より高精細で見やすい車両情報表示を実現した。

 「ツーリングアシスト」は、独ダイムラーや日産自動車などに続くもので、人の運転感覚に近い車体制御を実現したのが特徴だ。自動運転技術は前走車追従、自動停止といった機能だけでなく、乗り心地や快適な運転といった“質”が問われる段階に差し掛かっている。

 ツーリングアシストは渋滞時に運転手がステアリング、アクセル、ブレーキを制御しなくても車線からはみ出さずに前方車両に自動追従する。現行アイサイトも同様の機能を備えるが、時速60キロメートル以上で作動するよう設定されており、渋滞時の低速走行に対応していなかった。

 スバルは新機能の実現に向けて「道路の白線」と「先行車」の2種類の認識情報を併用するソフトウエアを開発、アイサイトに搭載した。白線が見える場合は白線を、混雑時などに白線が一部途切れて見える場合は残りの白線と先行車の両方を認識。渋滞時に白線が全く見えなくなった場合は先行車のみを検知して制御し自動追従する。

 ドライバーが違和感なく新機能を使えるステアリング、アクセル、ブレーキの制御機能の高度化にもこだわった。自動追従機能はステアリング制御や加減速を考慮しないと、機械的なぎこちない動きになり乗員が疲れてしまうからだ。

 これまでの車づくりのノウハウや28年間に及ぶステレオカメラを使った運転支援技術の知見を生かし、運転手がより自然で快適なステアリング制御や加減速を感じられる新しい独自のソフトウエアも組み込んだ。「人が使って気持ちがいい、理想的な車体制御に近づいたと思う」と、大拔哲雄常務執行役員は手応えを話す。

 ツーリングアシストのように、高速道路や自動車専用道路を全車速域で前方車両を自動追従する機能は政府が掲げる自動運転技術の「レベル2」に相当する。独ダイムラーや米テスラ、日産などもカメラやレーダー技術の搭載車を販売している。

 自動運転技術の高度化に欠かせないセンサーやソフトウエア技術をめぐるサプライヤーの動きもめまぐるしい。仏ヴァレオは独アウディ向けに赤外線で人や物を高精度に認識するレーザースキャナーの量産を始める。

 画像処理に強みをもつイスラエルのモービルアイや米エヌビディアは完成車メーカーと相次いで提携。存在感を高めている。

 こうした中、アイサイトの開発に携わった先進安全設計部の丸山匡主査は「各社の車の開発思想に基づいたソフトウエアによる“味付け”が機能を差別化する上で重要になってくるだろう」と指摘する。

最終更新:7/11(火) 8:06
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