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第一三共、がん領域の学術・情報発信強化 世界統括組織を検討

7/11(火) 12:45配信

日刊工業新聞電子版

 第一三共は医療用医薬品の学術戦略を担うメディカルアフェアーズ(MA)部門を強化する検討に入った。グローバルのMA機能を統括する組織を、遅くとも2019年度までにつくる方向で調整する。がん領域における新薬開発の進展を踏まえ、製品の医学的・科学的価値を訴求できる体制を整えてブランド力の向上につなげる。

新薬開発と両輪

 第一三共はがん領域の育成を急いでおり、動物細胞を培養してつくる抗体に薬剤を融合させた抗体薬物複合体(ADC)の「DS―8201(開発コード)」を乳がんの治療薬として20年に日本・米国・欧州で承認申請する計画などを掲げてきた。新薬開発と並行して学術部門の強化も進める。
 同社は16年4月、学術戦略の立案や、疾患領域情報の発信をする「メディカルアフェアーズ本部」を新設したが、管轄範囲は国内となっている。米国やドイツにも地域のMA活動を手がける部隊を置いているものの、グローバルでMAを統括する責任者や部署は従来なかった。19年度までにそうした組織をつくる方向で検討する。
 具体的な選択肢としてはメディカルアフェアーズ本部に海外も見させたり、グローバルでMAを統括するバーチャル組織を新設したりすることが考えられる。この両方を行う可能性もある。がん領域の製品戦略を担うマーケティングでは、すでに第一三共本社内の部署として「グローバルマーケティング部」があるほか、バーチャル組織「グローバルオンコロジーマーケティング」も設けている。
 製薬企業の学術部門は医薬情報担当者(MR)が所属する営業部門とは別に組織され、医薬品の適正使用や科学的・医学的データの収集支援などに携わる例が多い。第一三共もメディカルアフェアーズ本部を営業組織から独立した形で設置した。

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