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四万十自動車学校の「落ちてはいけない路上教習」、実施しなくなった理由とは?

7/11(火) 6:20配信

乗りものニュース

「怖すぎる路上教習」と話題になった1枚

 自動車運転免許の教習で、ひとつのハードルになるのが路上教習でしょう。そのコースは教習所によってさまざまですが、歩行者の多い都市部の商店街などは、まだ仮免のドライバーにとって恐怖でしかないかもしれません。

【地図】高知県四万十市周辺の道路事情

 歩行者がいなければ易しいかというと、そうとも限らないようです。四万十自動車学校(高知県四万十市)の路上教習は、全国的にも有名な沈下橋(ちんかばし)を通る同校の教習車の姿が目撃され、2015年2月にはTwitterユーザーが投稿した写真が話題になったこともあり、国内屈指の難易度だろうということで広く知られるようになりました。

 沈下橋、あるいは潜水橋などと呼ばれるものは、河川にかかる橋の一種で、川の増水時には水面下に沈んでしまいます。そのため欄干がないか、あっても低かったり、増水時には取り外されたりします。上述の話題になった写真の沈下橋は欄干がないタイプのもので、加えて橋の幅も決して広くはなく、クルマどうしのすれ違いはギリギリのように見えます。

 実際の教習の様子はどのようなものなのでしょうか。四万十自動車学校に話を聞いたところ、「現在、沈下橋での路上教習は実施していない」といいます。

「地域の実情に応じた路上教習コースの過程の一部として、生徒さんの希望により沈下橋を通過することもありましたが、その希望がなくなったということです」

 沈下橋での教習希望がなくなった一方で、中村宿毛道路(なかむらすくもどうろ)が整備されるなど四万十市周辺の道路事情が良くなったことから、高速道路(自動車専用道路)での教習希望が多くなったそうです。

沈下橋での路上教習、その実際のところは?

 路上教習で沈下橋を通過していた当時の様子を、引き続き四万十自動車学校に聞きました。

――そもそも、なぜ沈下橋で路上教習を実施していたのでしょうか?

 四万十市には沈下橋が何本もあり、生活の一部であったため、生徒さんの希望で教習していたということです。

――写真で拝見した限りですが、仮免ではハードルが高くないでしょうか? 脱輪などはなかったのでしょうか?

 脱輪はありませんでしたし、生徒さんも怖がるということはなかったです。場合によっては指導員(教官)が運転を代わることもありましたし、また沈下橋にはすれ違いができるよう、少し幅が広くなった場所も設けられており、中型のマイクロバスが通ることもあります。インターネットで話題になった写真のことはこちらでも存じておりますが、いつ、どのように撮られたものかまでは把握していないため、明確なことはなにも申し上げられません。

――指導員は怖くないのでしょうか?

 指導員は全員地元出身者ですし、それに指導員が怖がっていては教習になりませんから(笑)。

※ ※ ※

 四万十市を管轄する中村警察署によると、過去1年間(2016年7月から2017年6月末)に管内の沈下橋で発生したクルマの転落事故は、2017年3月に発生した1件のみとのこと。このときのドライバーは県外の人で、事故後、クルマからは自力で脱出したそうです。

乗りものニュース編集部