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PTA会費から非常勤講師の交通費 岡山県立高十数校、県教委が是正指導

7/11(火) 8:10配信

山陽新聞デジタル

 岡山県の県立高校51校のうち少なくとも十数校で、保護者らから集めたPTA会費の一部が非常勤講師の交通費として支出されていることが10日、県教委などへの取材で分かった。非常勤講師の交通費は公費で賄われており、学校側が独自に二重支給している格好。県教委はPTA会費を交通費に充てることを禁じており、学校側に対して是正を求める方針だ。

 県立高校の非常勤講師の交通費は、勤務1時間当たり2740円の報酬に含める形で同210円が一律に支給されており、通勤距離や交通手段などは反映されない仕組み。県教委は「県北部などでは人材不足から講師確保が難しい状況にある」としており、担い手の偏在を背景に、学校側が交通費を上乗せして人材確保を図ったとみている。

 6月下旬、外部からの指摘で発覚した。県教委は現在、全ての県立高校を対象に聞き取り調査を進めており、これまでに10校以上でPTA会費を交通費として支出していることが判明。大半は岡山、倉敷市など県南都市部から遠い地域にある高校で、支出額が年100万円を超えるケースも確認されているという。

 PTA会費を巡っては県教委が2004年度、全国的に私的流用などの不正が相次いだのを受け、独自のマニュアルを策定。教職員の交通費などとして支出することを禁止しており、今回支出が確認された学校に対しては、速やかに是正するよう指導を徹底する。

 県教委教職員課は「学校運営に関する費用は公費負担が原則で、PTA会費からの支出は不適切と言わざるを得ない」と指摘した上で、「学校側にとってはやむを得ない事情もあり、今後、より実態に即した交通費支給の在り方を研究したい」としている。

 非常勤講師は原則教員免許を持つが、年間の時間数契約で任用されている教員。研修などで不在の教諭の代わりを務めたり、高校で専門性の高い科目を担当したりする。岡山県立高校には5月現在、計586人が勤務している。