ここから本文です

世界のアルミ取引「15年までの5年間、中国の過剰生産で価格下落」-米・国際貿易委が報告書

7/11(火) 6:03配信

鉄鋼新聞

 米国国際貿易委員会(USITC)は7日、15年までの5年間で中国のアルミ過剰生産が価格下落を招いたとの報告書を公表した。

 米国下院の要請によって開始した今回の実態調査では、米国のアルミ産業のグローバル競争力に影響を与える要因を分析した。特に2011~15年の期間に焦点を当て、アルミ生産国の動向や海外政府の方針による量的な変化や国際取引の状況についてレポートしている。
 今回の調査結果では、世界のアルミ生産量は11~15年の間に中国の生産、需要の急増によりそれぞれ25%増加したと指摘。各国のアルミ製錬能力について米国で19%、欧州でも11%縮小している一方、中国や中東諸国では4割以上能力が拡大したとしている。特に中国について、「対象期間にコスト効率の高い製錬設備の投資を実施してきたにもかかわらず、長期にわたる市場性の欠如により高コスト生産が続いている」と説明した。
 今回のUSITCによる実態調査は、昨春に米国アルミ産業界の要望を受けた米国議員の提議を受ける形でスタートし、1年以上を掛けて各国の取引実態を調査したもの。米国ではこの事案とは別に、トランプ政権が商務省に対し米国通商拡大法232条に基づく鉄鋼やアルミの取引実態の調査を命じている。国家安全保障の観点から、中国に限らず幅広い国々を対象にした独自の輸入規制を導入する可能性も上がる。商務省がUSITCの報告書を引用する懸念も指摘されている。

最終更新:7/11(火) 6:03
鉄鋼新聞