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メダカは「顔」で仲間見分ける 岡山大などの研究チーム

7/11(火) 21:04配信

山陽新聞デジタル

 メダカが仲間を見分ける際に、ヒトと同様に顔を見て判断していることを岡山大などの研究チームが突き止めた。ヒトが顔を識別する詳しい仕組みは未解明で、メダカを使った実験により、ヒトの脳内メカニズムの解明につながる可能性がある成果という。11日付の英国科学誌に発表した。

 チームは岡山大大学院の竹内秀明准教授(行動遺伝学)と元同大外国人特別研究員で東京大大学院の王牧芸・特任研究員(認知科学)。メダカがどんな視覚情報で、他のメダカを見分けているかについて調べた。

 実験では、雄と雌を水槽の中で「お見合い」させ、カップルになるまでの時間を計測。雌に、雄の頭部だけを見せた場合、他の部位だけを見せたときよりも早くカップルになった。しかし、顔を上下逆さまに見せると、相手を見分けられなくなった。一方、メダカではなく、物では逆さまにしても正しく見分けた。

 こうした結果から、メダカが顔の全体の配置を一つの情報として捉え、認識していることが分かったという。

 顔が逆さまになると見分ける能力が低下するのは、「倒立顔効果」と呼ばれる心理学的現象で、これはヒトやサルなどで知られている。チームによると、同効果がほ乳類以外で証明されたのは初めてで、メダカはヒトと同じような顔認識の能力を持っている可能性があると推察されるという。

 竹内准教授は「メダカは既に全遺伝情報が解読されており、脳の細胞や神経回路の解析もできる。ヒトがどうやって顔を見分けているかといった脳内メカニズムの解明へ向けた突破口となるかもしれない」と話している。