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「会社にゲイだとばらす」脅されたらどうする?

7/11(火) 18:30配信

ホウドウキョク

弁護士の南和行さんはパートナーの吉田昌史さんと大阪で「なんもり法律事務所」を開いている。大学卒業後に一度は就職したものの、一緒に弁護士を目指すことにした。弁護士という職業ならセクシュアリティを気にせずに彼と生活を共有できると思ったからだ。現在では2人ともカミングアウトして結婚式も挙げている。「なんもり法律事務所」はLGBT専門ではないが当事者には有名な存在で、相談も多く寄せられる。

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中でも最も多いのは、「ばらすと脅されている」「ばらされた」などの相談だという。 いくつかの事例を教えていただいた(相談者のプライバシー保護のため内容は一部変えています)。

(1)ゲイのサイト上の「年上のおじさまが好き」とのコメントに、若い男子と付き合えるとホテルに行き、シャワーを浴びて出てくると怖い人がいて「お前の免許証と名刺の写真を撮った、100万円払え」と脅され、払ってしまった。

(2) 修羅場の別れを経た後、相手から「会社に電話してゲイだとばらす」と言われた。


(1)の場合、まず警察への被害届や告訴・告発をするか話す。ゲイであることを隠している場合は「警察から漏れることはない」と伝える。しかし事情聴取では私生活について、出会い系サイトや風俗の利用なども聞かれる。また犯人が捕まって裁判となった場合、犯人(被告)が証人尋問を求めれば、公開の法廷で被害者として証人尋問を受けなくてはならない。そこまでのリスクを負う覚悟が必要。

(2) の場合、会社に電話あっても,それは会社に対する業務妨害もしくは本人への不法行為(プライバシー侵害,脅迫)だから毅然と対応するよう伝える。電話を受けた上司や同僚から「オマエはゲイなのか?」と聞かれたら「いえ,違います」「心当たりないです」と答えて良い。正直に話をできないことは躊躇もあるかもしれないけれど,自分の身を守るために必要な嘘と言えるだろう。「会社で嘘をつくことが将来の解雇の理由にならないか」と心配する人がいるが、ここで「嘘をついたこと」を解雇理由にできるなら、同性愛を解雇理由にすることと重なる話になる。もし解雇や懲戒理由にするなら会社の方が間違っている。

もちろん最も大事なのは「脅されでもお金を払わないこと」。その上で南さんは言う。
「だったらゲイだとバラされても平気でいればいい、と言う人がいますが、それは強者の理論です。みんないろんな事情を抱えて、守るべきものもある。ばらされた人が傷つかない社会になることが大切なんです。ゲイであることが不利益にならないフラットな社会になること。今のLGBTブームがそこにつながっていけばいいなと思っています。」

最終更新:7/11(火) 18:30
ホウドウキョク