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中村省県議の政務活動費 不正受給、二審も認定

7/11(火) 8:03配信

カナロコ by 神奈川新聞

 元県議会議長の中村省司県議(72)=鎌倉市=の政務活動費(政活費)に不正な受給があったとして、県知事が当時の所属会派・自民党県議団に返還を請求しないのは違法との確認を同市の男性が求めた訴訟の控訴審判決が10日、東京高裁であった。河野清孝裁判長は、中村氏の不正を認めた上で返還請求を怠った知事の対応を違法とした一審横浜地裁判決を支持し、県側の控訴を棄却した。

 中村氏の不正受給が控訴審でも認定される形となり、中村氏への批判が強まりそうだ。神奈川新聞の取材に対し中村氏は「納得がいかない。身の潔白を証明したい」と語った。

 控訴審では一審に続き、中村氏が2011~13年度に計11回、戸別配布したとする広報資料「県政レポート」の作成実態の有無が焦点となった。中村氏は印刷代として計約518万円の政活費を同県議団を通じて受給し、印刷を発注した会社からの領収証を県議会に提出している。

 河野裁判長は、この領収証以外に納品書などの印刷を裏付ける資料がないことから「領収証は作成経過が不自然・不合理で、客観的裏付けを欠く架空のもの」と指摘。「印刷を前提とする支出の事実はなかったと認めるのが相当」とし、中村氏の不正を認定した。

 その上で、「実態と合致しない支出は政活費を取得する法律上の原因がなく、本件の(印刷代名目の)支出は不当利得として返還されるべき」と述べ、返還請求を怠った知事の対応を違法とした。

 黒岩祐治知事は「判決内容をよく確認し、対応を検討したい」とコメント。同会派の嶋村公団長は「判決文を見ていないのでコメントできない」と話した。