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県議会基本条例 検討会議は今後も非公開

7/11(火) 5:00配信

北日本新聞

 非公開で進められている県議会の基本条例制定検討会議が、今後も公開されないことになった。初会合に続き、10日に県議事堂で開かれた第2回会合でも公開の是非は議題にならなかった。終了後、会見した委員長の渡辺守人氏は「非公開は既に決まったことだ」とし、県議会ホームページに議事録を掲載する方法で透明性を担保していく考えを改めて示した。

 会合には全7会派の委員12人が出席した。前回と同様、報道陣には冒頭の渡辺氏のあいさつだけを公開した。

 渡辺氏は会見で、協議の場をオープンにしない理由を尋ねられると、「ある発言の一部だけを取り上げ、全体像が正確に伝わらないことがある」と説明。「議事録をホームページに掲載すれば、誰が何を言ったか分かるはずだ」と強調した。

 会合では、報道機関から「議論を公開すべき」という声が寄せられていることを報告したものの、どの委員からも公開の是非について具体的な発言はなかったという。

 終了後、社民・無所属議員会の菅沢裕明氏は共産の火爪弘子氏と協議した結果、「やはり公開が必要」との見解で一致したことを明らかにした。稗苗清吉議長に対し、非公開を決めた各会派代表者会議を改めて開いた上で、再度議論するよう要請することを決めた。

 一方、石井隆一知事も同日の定例会見で、検討会議が非公開になっていることについて見解を問われた。知事は「首長と地方議会は二元代表制なので、首長である私が県議会の議論の進め方についてコメントするのは差し控えたい」と述べた。

■二元代表制を明記
 県議会の基本条例制定検討会議は第2回会合で、条例の基本理念に「二元代表制の確立」や「住民に開かれた議会」といった文言を明記することで一致した。

 終了後に会見した渡辺委員長によると、10項目から成る条例の構成モデルを基に協議を進めた。10項目のうち「前文」「総則」「議会の役割・運営・組織」「議員の責務・役割」の4項目は、条例に盛り込むことに異論が出なかった。基本理念は総則で示すもので、渡辺氏は「どの会派も前向きだった」と述べた。

 会議の公開のルールやインターネット中継の充実などを定める「開かれた議会の実現」の項目については、他県の取り組みの状況などを調べた上で、次回以降も協議を続けることにした。


■「密室」の印象拭えず
 県議会の基本条例制定検討会議は非公開で進められることになった。「住民参加」と「情報公開」が柱である条例をつくるにもかかわらず、そのプロセスを公開しないのは、矛盾した行為としか言いようがない。

 確かに議事録は公開することにしている。だが、県民の傍聴を認めず、公開されるのは1週間後。これで透明性を担保したと胸を張れるだろうか。「密室での議論」というイメージは拭えない。

 県内の市町村で基本条例を制定した議会は話し合いを全面公開し、傍聴も自由だった。なぜ県議会は非公開にこだわるのか。不都合な理由でもあるのか、理解に苦しむ。

 検討会議は、昨年の政務活動費の不正を受けて設けたものだ。情報公開の遅れが不正の一因になったことを考えれば、「開かれた議会」の実現に向け、委員たちが意見を戦わせている姿を見せることは、有権者の信頼を取り戻す第一歩にもなるはずだ。

 この日の会合終了後、社民・無所属議員の会と共産が、議長に対し公開を申し入れることを決めた。今からでも遅くはない。全面公開に切り換えるよう再考を求めたい。 (政治部次長・高橋良輔)

北日本新聞社

最終更新:7/11(火) 5:00
北日本新聞