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熟年婚活 県内で盛り上がり

7/12(水) 0:00配信

北日本新聞

■伴侶得て孤独解消/離別・未婚…背景が多様化

 結婚への価値観が多様化する中、県内で熟年婚活が盛り上がっている。離婚や死別による孤独感を解消し、充実した余生を送りたいとの思いがあるようだ。婚期を逃した人が老後の不安から再度婚活に踏み切るケースもあり、未婚シニアの婚活市場は今後も拡大するとみられる。相続や介護など高齢者特有のハードルもあり、互いの理解と助け合う関係づくりが欠かせない。(文化部・高野由邦)

 富山市二口町の結婚相談所「富山県仲人協会」には、約500人の男女が登録する。50代以上が約20%を占め、10年前の12%より大幅に増えた。アドバイザーの浅野由紀子さん(64)は「離婚や死別で独り身の人や一度も結婚したことがない方など背景は多様化している」と説明する。離婚経験のある92歳の男性が「財産管理を任せたい」と登録に訪れたこともあった。

 2006年の開設以来、50代以降のカップルが82組誕生した。県境をまたいだ縁談も多い。富山市の73歳男性は今春、県外の67歳女性と籍を入れた。妻と死別した寂しさから登録し、婚活を始めた。数回のデートを経て4カ月余りでゴールイン。新居を構え、2人でパークゴルフを楽しむなど充実した日々を過ごす。

■相続・介護の問題
 「いずれは孤独死か」「病気になったらどうしよう」。結婚を諦めた人が、親の死などを機に相談所の門をたたくことも多い。50歳までに一度も結婚したことがない人の割合を示す「生涯未婚率」が上昇し続ける中、こうした傾向はさらに強まりそうだ。

 クリアしなければならないのが、相続や介護というシニア世代特有の問題。遺産相続では、新たなパートナーも法定相続人となるので、子どもから入籍を反対されるケースもある。籍を入れない事実婚を選択する手もあり、浅野さんは「妻が夫の相続人から外れる場合、代わりに生命保険の受け取り手になるなど不公平が生じない配慮が必要」とアドバイスする。

■家族間の合意
 同市越前町の結婚相談所「鳥居コンサルティング」では30代の登録が中心だが、50歳以上も十数人いる。「長寿化に伴い、終活同様、熟年婚活は今後も増える」。長年住宅メーカーで営業や広報に携わってきた代表の鳥居由美子さん(66)が、ニーズが高まる中高年の婚活を支援しようと5年前に設立した。

 熟年カップルに加え、70代男性と40代女性が交際した事例もあった。60代の独り身の息子を案じた80代の母親が「死んでも死にきれない」と訪れる深刻なケースもあるという。

 「シニア婚の場合、家族間の合意がより大切になる」と鳥居さん。周囲が同居者や要介護者の有無を気にする傾向が強いため、交際中に相手の家族にも会うことを勧める。

 若者の結婚と異なり、時間が限られ、老いと隣り合わせなのも事実だ。「一緒にドライブして楽しいか、ハグしてもいいかが決め手」と言い、早めの交際を呼び掛ける。


■問い合わせ先
 富山県仲人協会、鳥居コンサルティングとも入会金が3~5万円、成婚した場合は20~30万円かかる。問い合わせは同協会、電話076(413)4122、同コンサルティング、電話076(481)6346。

北日本新聞社

最終更新:7/12(水) 0:00
北日本新聞

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