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中嶋しゅうさん死去、生前は巧みな台詞術で舞台演出

7/11(火) 5:04配信

日刊スポーツ

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

 舞台を中心に活躍していた俳優の中嶋しゅうさんが6日夜、舞台「アザー・デザート・シティーズ」に出演中にステージから転落し、搬送先の病院で亡くなった。死因は急性大動脈解離、69歳だった。6日は初日で、記者は7日に見る予定だった。

【写真】中嶋しゅうさんの妻で女優の鷲尾真知子

 中嶋さんは遅咲きの俳優だった。20歳の時の劇団NLTに入り、そこで後に妻となる女優の鷲尾真知子さん(68)と知り合った。鷲尾さんは個性的なキャラクターですぐに活躍し始めたが、中嶋さんは下積みが長かった。黒沢明監督の映画「影武者」「乱」に出演したが、大きな役には恵まれなかった。そんな中嶋さんが俳優として注目されたのは50代に入ってからだった。

 栗山民也、鵜山仁、熊林弘高、小川絵梨子らが演出する舞台に重要な役で起用され、演劇ファンの間で「中嶋しゅう」が認知されだした。ここ数年は「炎」「スポーケンの左手」「夜想曲」「あわれ彼女は娼婦」「ヘンリー4世」「ここにある武器」など話題作に出演し、「アザー・デザート・シティーズ」の後にも、9月に「クライムズ・オブ・ザ・ハート」、来年1月には「近松心中物語」に出演予定だった。

 中嶋さんはどんな役を演じても的確で、その台詞術は巧みだった。10年には「今は亡きヘンリーモス」などの演技で紀伊国屋演劇賞を受賞した。チラシの出演者の中に中嶋さんの名前を見つけただけで、安心して観劇に行ける、信頼できる俳優だった。

最終更新:7/11(火) 5:54
日刊スポーツ