ここから本文です

熱海市「別荘コンシェルジュ」開始へ 担当職員配置

7/12(水) 7:44配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 熱海市は市内に別荘が多数ある地域特性に着目し、所有者の来訪頻度を高めて経済振興につなげようと、7月下旬から「熱海型別荘コンシェルジュ事業」を開始する。専門の担当職員を配置し、情報発信や相談窓口の強化などを通じて所有者の満足度向上を目指す。全国的にも珍しい取り組みで、注目を集めそうだ。

 近隣市町の観光情報収集や、ホームページの立ち上げ―。“初代コンシェルジュ”として事業を担当する市観光経済課観光推進室の池田佳世さん(24)は、連日準備に追われている。目標は別荘所有者に対するワンストップサービスの実現。「別荘所有者の皆さんと良い関係を築き、熱海に毎週来てもらえるようにしたい」と意気込む。

 事業では別荘所有者のみが閲覧できる専用ホームページを設け、所有者対象の調査で要望が多かった伊豆・箱根地域の旬の観光情報、別荘滞在時に必要な生活関連情報を提供。相談や苦情に対応する電話窓口も開設する。市内の飲食店への回遊に結び付けるスペシャルメニュー提供などの特典サービスや、所有者と市民の交流イベントも企画していくという。

 市が2016年に実施したアンケートでは、別荘所有者の熱海来訪頻度は年5・6回、1回当たりの滞在日数は3・2日。年間の合計消費額は推計12億1千万円との結果が出た。市は別荘所有者の来訪増を、日帰り観光客と、年間300万人の大台を回復した宿泊客に並ぶ今後の経済活性化の柱に位置づける。立見修司観光経済課長(49)は「プラスアルファの付加価値を提供し、熱海の常連となっていただける別荘所有者を増やしたい」と力を込める。



 <メモ>熱海市は別荘所有者にもインフラや公共サービス維持に必要な負担を求めるため、全国の自治体で唯一、法定外普通税の「別荘等所有税」を課税している。一戸建ての別荘やリゾートマンションなど、課税対象件数は約9400。同市の世帯数約2万1000世帯と比較すると、別荘の多さが分かる。同税の年間収入は約5億4000万円(2015年度)で、市税収入の5.5%に上る。

静岡新聞社