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トヨタ、AI強化に113億円 米子会社通じベンチャー投資

7/13(木) 8:15配信

SankeiBiz

 トヨタ自動車やホンダなど国内大手自動車が人工知能(AI)の開発強化に向けた投資戦略を矢継ぎ早に打ち出している。自動運転やロボットなどの成長分野で優位性を保つには、性能を左右するAIの技術基盤を早期に確立することが欠かせないとの判断からだ。

 トヨタは12日、米国でAIの研究開発などを担う子会社トヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)を通じ、ベンチャー企業に計1億ドル(約113億円)を投資するファンドを設立すると発表した。AI関連などに強い有望なベンチャー企業を囲い込む。

 トヨタは近年、自動運転やロボットの頭脳になるAIの開発に積極投資。昨年、TRIを設立したのもそのためで、最高経営責任者(CEO)には、米国防総省の国防高等研究計画局(DARPA)でロボット研究を統括していたことで知られるギル・プラット氏を招いた。トヨタはTRIを通じ、設立5年で10億ドルを投資する計画を打ち出しており、今回のベンチャー投資も枠組みの一環だ。

 自動運転などの先端技術分野は、ITなどの異業種やベンチャー企業の参入で国際競争が激化の一途。トヨタの豊田章男社長は、今年6月の株主総会で現状に強い危機感を示した上で、競争力強化に向け「企業の合併・買収(M&A)も含めてあらゆる選択肢を検討する」と述べた。まずはAIなどに技術を持つベンチャー企業に対する出資で方針を具現化させる。

 AIが競争を勝ち抜く鍵と位置づけ対応を加速するのはホンダも同じ。4月にはAIの開発を担う組織を新設し、開発基盤を拡充。外部の知見を取り込むための連携も活発化しており、すでに京都大と米ボストン大と共同研究に着手した。

 AIに関しては、先行した米グーグルや米マイクロソフトが強みを持つ。ただ、自動運転に不可欠となるAIでIT大手に心臓部を握られれば、自動車メーカーは車両組み立てを行うだけの下請けになりかねない。そうならないためにも、自動車各社のAI強化の投資はますます膨らむ方向だ。(今井裕治)

最終更新:7/13(木) 8:15
SankeiBiz