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【福島】ふたば未来学園・草野ノーヒッター 復興へ夏1勝 

7/12(水) 7:33配信

スポーツ報知

◆全国高校野球選手権福島大会 ▽2回戦 ふたば未来学園3―0福島北(11日・いわきグリーンスタジアム)

 福島では創立3年目のふたば未来学園が、草野陸世(りくと)投手(3年)のノーヒットノーランで夏初勝利。東日本大震災からの復興を目指す故郷に、歴史的な1勝を届けた。

 身長163センチ、体重58キロ。小さな体で大仕事をやってのけた。9回2死。ふたば未来学園の草野は最後の打者を打ち取ると、両手を天に突き上げた。福島北打線にわずか88球でノーヒットノーラン達成。同校夏の初白星をもぎ取り、福島の地に新たな歴史を作った。

 「1年生からエースで、初戦で負けていた。3年目も負けたら『ふたば未来は弱い』と思われる。気合を入れて投げました」

 左横手投げから繰り出す最速117キロの直球と、60キロのスローカーブやカットボールを駆使。凡打の山を築いた。打者31人に対して4四死球、4奪三振。省エネ投 →→ 球で、夏の福島では34年ぶりとなる無安打無得点の偉業を成し遂げた。

 2点リードの6回には、死球と味方の失策で招いた1死満塁のピンチをしのいだ。「ノーヒットノーランは試合に集中して気づかなくて、勝って校歌を歌う時にチームメートから聞いた。自分でもビックリ」

 福島・楢葉町で生まれ育った。自宅は原発から20キロ圏内。震災による原発事故の影響で、小6時には埼玉への避難生活を余儀なくされた。福島・いわき市の中学から、同市内の高校で野球を続ける選択肢もあったが、「被災した故郷に戻りたかった」と楢葉町から、隣の広野町にあるふたば未来学園に通うことを決断。野球部は主将の遠藤和明中堅手と1年生2人だけでスタートし、3年目で夏初勝利をつかんだ。広野町の人たちからはボールの寄付など支援を受けた。「町の人たちに喜んでもらいたかったので、いい報告になる。ここを通過点に、甲子園を目指す」と草野。未来は、ナインの手の中にある。(竹内 竜也)

 ◆ふたば未来学園 福島第1原発から20~30キロに位置する福島県広野町の全日制共学県立校。バドミントンの強豪だった富岡など5つの学校が、原発事故に伴う生徒数の減少により統廃合され、その受け皿として15年春に開校した。復興を支える人材育成などを目的としており、宇宙飛行士の山崎直子氏や予備校講師でタレントの林修氏ら、各界著名人による“出前授業”も行われている。校歌は秋元康氏プロデュースで、作詞は谷川俊太郎氏。制服をAKB48の衣装デザイナーの茅野しのぶ氏がデザインしたことでも話題となった。

最終更新:7/12(水) 9:33
スポーツ報知

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