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「他人の苦しみ」考えて ハンセン病元患者メッセージ

7/12(水) 8:00配信

茨城新聞クロスアイ

ハンセン病元患者の音声メッセージを取り入れた道徳の授業が10日、古河市の県立古河三高で開かれ、1年生37人が「人間の共生」や「他人を思いやること」について考えを深めた。授業は北沢佑子教諭(31)=生物学=が「総合的学習の時間」を活用して実施した。

メッセージは、同市出身のハンセン病元患者で国立ハンセン病資料館運営委員の平沢保治さん(90)が寄せた。授業では、ハンセン病が手足の末梢(まっしょう)神経がまひする感染症であることや、原因となる菌の感染力が弱く、必要ないのに強制隔離政策が行われたことなどが紹介された。

平沢さんは13歳でハンセン病を患い、国立療養所・多磨全生園(東京都東村山市)に入所した。現在、同病に対する社会の偏見や差別をなくすため、啓発活動を続けている。平沢さんは「他人(ひと)の苦しみや喜びを自分のものとすることができるか努力してください」と思いを伝えた。

また生徒は、北沢教諭の「目の前に困った人がいたらどうしますか」という問い掛けに対し、意見を出し合った。戸崎和佳那さん(16)は「相手を知って、自分にできることを考えて行動するのが大切と感じた」。福田勝輝さん(16)は「平沢さんは自分に誇りを持っている。見習いたい」とそれぞれ感想を述べた。

北沢教諭は「11月の学校公開時に平沢さんを招きたい。子どもたちの応答も期待している。継続して取り組みたい」とし、今後の活動に意欲を示した。 (冨岡良一)

茨城新聞社