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あなたも訴えられる 怪しい芸能ネタ“リンク掲載”の危険度

7/12(水) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 どうせ個人のブログだから、あることないこと書いても大丈夫だろう。そう高をくくっていると痛い目に遭う。俳優の西田敏行さんが違法薬物を使っているという虚偽の内容をブログに投稿した40~60代の男女3人が5日、警視庁赤坂署に書類送検された。

 3人はそれぞれ、昨年5月ごろから、自身のブログに〈(西田さんが)違法薬物を使っている〉〈間もなく逮捕される〉といった事実無根の記事をアップし、西田さんの所属事務所の業務を妨げた偽計業務妨害の疑い。

「西田さんの事務所には、出演予定のテレビ局やファンらから事実確認の電話が殺到したそうです」(捜査事情通)

 3人はいずれも、ありもしないセンセーショナルな記事で閲覧数を伸ばし、「広告収入を増やしたかった」と容疑を認めているという。耳が痛いブロガーも多いはずだ。

 西田さんの場合は偽計業務妨害だが、芸能人らのあらぬ噂をSNSで書き散らかしたり、誹謗中傷記事をコピペして載せていると、名誉権侵害、つまり名誉毀損で損害賠償を求められる恐れがあるから、要注意!

 ネット上の誹謗中傷問題にも詳しい弁護士の白井可菜子氏(法律事務所アルシエン)が言う。

「コピペだから問題ないと安易に考える人もいますが、コピペして転載した記事であっても、発信したのは自分です。基本的には自分で書いたものと同じとみなされ、もし名誉権侵害で訴えられたら、記事が真実であることなどを自分で立証しなければならない。最高裁の判例でも、コピペ元の記事の発信者が一般に信頼性が高いとされる発信者であったとしても、それだけでは責任を逃れられないと判示されています。コピペどころか、誹謗中傷する記事のリンクを張っただけで訴えられるケースも実際に多い。リンクを張ったことが、リンク先の記事を取り込んだことと同じと判断され、賠償が命じられた裁判例は、いくつもあります」

 名誉権侵害の違法性阻却、要するに、訴えられても勝つためには「真実性」「公共性」「公益目的」の3要件を全て満たす必要がある。

 たとえば芸能人や政治家らの“公人”が「違法薬物を使っている」という記事は公共性、公益目的は認められるが、それが真実であると立証できなければ“アウト”。その芸能人が「ゲイである」なんて記事は、たとえ真実であっても、あくまで私的な秘密。公益とは無関係だ。訴えられたら負ける可能性が高い。相手が一般人であっても、それは同じこと。

 ネット上の怪しげなネタは、コピペはむろん、リンクを張るのもやめた方がいい。