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安倍首相、局面転換探る=支持率急落に危機感

7/12(水) 7:05配信

時事通信

 欧州訪問の日程を1日早めて帰国した安倍晋三首相は12日、九州北部豪雨の被災地を訪れる。

 内閣支持率の急落に危機感を強める首相は、政策課題や災害対応に全力で当たる姿勢をアピール。8月3日を軸に検討している内閣改造・自民党役員人事に向け、局面転換の下地を整えたい考えだ。しかし、政権を揺るがす学校法人「加計学園」の獣医学部新設問題の幕引きは遠く、失地回復の道筋は見えない。

 欧州から11日に帰国した首相は、直ちに九州北部豪雨に関する関係閣僚会議を開催。「この困難な状態を一日でも早く解消するため、被災地の方々に心を寄せて安倍内閣一丸となって全力を挙げていく」と強調した。

 報道各社による直近の世論調査で内閣支持率がいずれも30%台に落ち込み、第2次安倍政権以降の最低を軒並み記録。首相官邸には「とんでもないことになっている」(幹部)と衝撃が広がっている。

 首相が局面打開を懸けるのが内閣改造・党役員人事だ。首相は9日、訪問先のストックホルムで8月早々の「人心一新」を明言。1カ月近くも先の改造日程に言及したのは、支持率急落によって党内に遠心力が働くのを防ぐ狙いがあるとみられる。政府高官は「今が底で、改造すれば雰囲気は変わる」と強気を見せる。

 だが、加計問題に収束の兆しは見えない。民進党は11日、自民党との国対委員長会談で、首相出席の予算委員会の開催を要求。官邸には「首相が出ても不毛な議論になる」と慎重論が強いが、首相自身が約束した「丁寧な説明」から逃げていると映れば、支持率にさらに影響する可能性がある。

 各社の世論調査で不支持の理由として「首相を信頼(信用)できない」との回答が増えているのもこれまでと異なる。失った信頼を取り戻すのは容易ではなく、ある自民党幹部は「改造の効果はたかが知れている」と切り捨てる。政府関係者からは「加計問題にみんなが飽きて忘れるのを待つしかないだろう」との声も漏れる。 

最終更新:7/12(水) 8:28
時事通信