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爆心地付近の街の営み今に 原爆資料館で被爆地表を展示 広島

7/12(水) 7:55配信

産経新聞

 ■焼け焦げたしゃもじ・溶けたガラス片…

 原爆資料館(広島市中区)は11日、敷地地下の発掘調査で見つかった被爆当時の地表の展示を始めた。生活感あふれる日用品が残っており、72年前に奪われた爆心地付近の街の営みを今に伝えている。展示は来年3月まで。

 展示された地表は縦約70センチ、横約100センチ。

 現在の地表の75センチ下から出土し、焼け焦げた木製しゃもじや熱線で溶けたガラス片、台所用品とみられる金属製品の一部、炭化した木材、焼けて赤黒くなった土などが見られる。

 資料館のある平和記念公園一帯は、かつて映画「この世界の片隅に」でも描かれた市内有数の繁華街だった。原爆で壊滅し、その後土が盛られて公園に整備された。

 発掘調査は本館の耐震改修工事を前に、平成27年11月~今年3月に実施。出土した被爆遺構を一部切り取った地表を、樹脂などで保存処理したうえで今回展示した。別の場所からは牛乳瓶なども出土した。周辺の旧中島地区には被爆前、多くの住民がおり、寺院や商店が立ち並んでいた。

 市の被爆体験継承の担当者は「日常生活が1発の原爆で奪い去られたことが一目で分かる。失われたものの大きさに思いをはせてほしい」としている。

最終更新:7/12(水) 7:55
産経新聞