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ボロボロ稀勢の里は眼中なし モンゴル勢が復権へ一気呵成

7/12(水) 11:52配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 11日の大相撲7月場所3日目、結びの一番で座布団が舞った。

 横綱稀勢の里(31)が、また負けた。立ち合いで左差しを狙うも、右脇を固める栃ノ心に歯が立たない。それどころか、あっさりと右前まわし、左上手を取られ、最後まで何もさせてもらえず、寄り切られた。

 これで3日連続、得意の左を使えていない稀勢の里。いくら主治医や兄弟子の西岩親方(元関脇若の里)が「ケガは完治している」と言ったところで、このありさまではまたぞろ休場が話題になるのも時間の問題だろう。

 そんな和製横綱の体たらくにほくそ笑んでいるのが、モンゴル勢だ。ただでさえ、稀勢の里が横綱に、高安が大関に昇進したことで、存在感が凋落。先場所は白鵬(32)が全勝優勝しながら、角界は新大関高安の話題で持ちきりだった。

 しかし、人気の稀勢の里が先細りの危機となれば、復権のチャンス。この日の白鵬の取組に、そんな主役奪回の野心が見て取れた。立ち合いで前頭筆頭の正代(25)に強烈な右の張り手を浴びせるや、迫力満点の一発KO。ぐらりともたれかかる正代を突き落とし、3連勝となった。正代は「自分に何が起こったんですか」と報道陣に聞いたように、この一撃で脳振とうを起こしていたようだ。

 ある親方は「横綱の凄みというべきなのか……」と、こう話す。

「確かに成長株とはいえ、正代はまだまだ白鵬の敵ではないはず。今場所前は出稽古に訪れた白鵬にコテンパンにされ、『仮に僕が横綱になっても、可愛がられるんじゃないか』と弱音を吐いていたほどですから。そんな格下を奇襲ともいえる張り手で倒した。これで正代は、これまで以上に白鵬に恐怖心を抱くでしょうね。今後伸びてきそうな若手力士を、稽古場や本場所で叩きのめして恐怖心を植えつけるのは、白鵬に限らず、昔から横綱の常套手段です」

 その直後、やはり新鋭で前頭2枚目の北勝富士(24)が、自身初の横綱戦で鶴竜を破る大金星。新入幕からまだ1年も経っていないのだから、モンゴル勢にとっては稀勢の里などより、よほど恐ろしい相手だ。

 ボロボロの和製横綱は、もはや彼らの眼中にはない。