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<小諸「キザキ」>安全で便利…全国初の子ども専用「白杖」

7/12(水) 18:12配信

毎日新聞

 ◇開発のきっかけ「スキーストックは子ども用もあるのに…」

 長野県小諸市のスキー用ストックなどの製造販売会社「キザキ」が、子どもの視覚障害者専用の「白杖(はくじょう)」を開発した。これまでは、大人用の白杖を切って使うしかなく、重かったり、成長とともに買い替える必要があったりと、本人や家族の負担が大きかった。子ども専用の白杖は全国初とみられ、木崎秀臣社長は「使いやすい白杖なら安全性も高まるし、行動範囲も広がるのでは」と期待している。

【写真特集】子ども専用白杖はグリップ部分が握りやすくなっている

 開発のきっかけは約3年前、木崎社長が「子ども用の白杖がない」と聞き、驚いたことだった。「スキーのストックは子どもや女性用もあるのに、子ども専用の白杖がないというのは不思議でした」

 子どもの視覚障害者は通常、大人用のアルミやグラスファイバー製で重い白杖を、身長に合わせて切断するなどして使っていた。握る部分はゴルフのパター用のものが使われていたが、形が直線的で持ちにくく、筋力が弱い子には負担になっていたという。

 使いやすさを徹底的に追求した。グリップの部分は1年半かけて専用のものを開発し、握るだけでつえの先端が地面の方へ下がるように角度をつけ、カーボン素材を使うなどして大人用の約半分の150~200グラムまで軽量化。Sサイズが80~105センチ、Mサイズが95~120センチと伸縮し、成長に伴う買い替えの必要性も少なくしたという。

 県内の盲学校の協力を得て改良を重ね、来春に1万円前後で発売することを目指している。軽量化で使ったカーボン素材は振動が伝わりやすく、路面の状況を把握しやすくなった。県松本盲学校(松本市)の矢野口仁校長は「駅ホームの転落防止にも役に立つかもしれない」と語り、子どもたちの行動範囲拡大に期待する。

 同校小学5年の平林太一さん(10)も「軽くて長時間使えそう」と話し、長野盲学校(長野市)小学6年の松下誠治さん(12)は「振りやすくて使いやすい。反射板を付ければ夜でも目立ちやすくなる」と喜んでいる。【ガン・クリスティーナ】

最終更新:7/13(木) 0:14
毎日新聞