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インタビュー:安倍政権弱体化なら、日銀総裁交代か=大塚参院議員

7/12(水) 17:26配信

ロイター

[東京 12日 ロイター] - 日銀出身の大塚耕平参院議員(民進党)は12日、ロイターのインタビューの中で、東京都議選での自民党惨敗により、安倍晋三政権が弱体化して交代する可能性もあるとの見通しを示した。そのシナリオが実現した場合、日銀の黒田東彦総裁は来春の任期満了時に交代する可能性があると述べた。また、次期総裁には大規模な金融緩和によって蓄積されたリスクに対応できる能力が必要だとした。

大塚氏は、都議選の結果について「非自民の受け皿を求める声が厚いことが判明した」と指摘。「安倍政権の先行きは、かなり流動化し始めた」とし、アベノミクスの大きな柱である超緩和政策に影響が出るのは必至との見解を示した。

来年春に予定されている日銀の正副総裁人事は「安倍政権が安定している場合と、支持率がさらに低迷もしくは首相が交代している場合の2つのシナリオを考える必要が出てきた」と述べた。

後者の場合ならば、日銀の金融政策運営は、1)現行のイールドカーブコントロール(YCC)政策の枠組みを維持する、2)出口戦略の可能性を市場に伝えつつ、YCC政策を当面は維持する、3)YCC政策から別の政策の枠組みにシフトする──の3つのパターンが考えられると指摘。

別の政策への転換が現実味を帯びた場合、黒田総裁から新たな総裁への「交代が自然」との見方を示した。

また、大塚氏は次期総裁に求められる資質として「黒田日銀の巨額国債買い入れの副作用として想定される急激な円安や、金利上昇といったリスクに対応できる能力が求められる」との認識を示した。

同時に財政政策と金融政策に関し「事前、事後に理論的に説明するアカウンタビリティを持っていることが望ましい」と語った。

具体的な候補者としては、伊藤隆敏・米コロンビア大教授、元日銀審議委員の植田和男・東大名誉教授(共立女子大教授)、元日銀副総裁の岩田一政・日本経済研究センター代表理事などを挙げた。

大塚氏ら旧民主党議員は、2000年代に財政と金融の分離を提唱し、日銀総裁候補として財務省出身者を拒否した経緯がある。

しかし、大塚氏は「現在は財政と金融がカクテルのように一体化しているため、財務省の財務官や次官出身者も有資格者」と説明した。

このほか日銀出身者では、山口広秀・元副総裁、中曽宏・副総裁、早川英男・元理事らも候補者になりうるとした。

(竹本能文、梶本哲史 編集:田巻一彦)

最終更新:7/12(水) 17:26
ロイター