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この10年で最大のプラットフォーム進化を謳う「Xeonスケーラブル・プロセッサ」

7/12(水) 17:45配信

Impress Watch

 インテル株式会社は、「Xeonスケーラブル・プラットフォーム(コードネーム: Purley)」、および「Xeonスケーラブル・プロセッサ(コードネーム: Skylake-SP)」の発表にともない、都内で記者会見を開催した。

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 Xeonスケーラブル・プロセッサは、Xeon E7 v4プロセッサ(コードネーム: Broadwell-EX)、Xeon E5 v4プロセッサ(コードネーム: Broadwell-EP)の後継にあたる製品。

 米国での発表と製品の詳細については別記事(Intel、PurleyことXeonスケーラブル・プラットフォームを発表)を参照されたい。

 会見にはインテル株式会社 代表取締役社長の江田麻紀子氏、同社データセンター・グループ・セールス ディレクターの福原由紀氏、同社データセンター・グループ・セールス Xeonプラットフォーム製品スペシャリストの横川弘氏、同社技術本部 プラットフォーム・アプリケーション・エンジニアの渡邉恭介氏らが登壇。

 江田氏は挨拶の後、Xeonスケーラブル・プラットフォームについて、増え続けるデータセンターへの要求に対応するもので、「この10年で最も大きなデータセンター向けプラットフォームの進化である」とアピールした。

 福原氏は、現在欧米ではChief Data Officer (CDO)と呼ばれる新たな経営幹部を据える企業が増え、かつそのうちの4割が最高経営責任者(CEO)直下のポジションとなっており、企業がデータの使い方を重視していることを紹介し、データがビジネスにとって高い重要性を持っていることが窺えると述べ、クラウドエコノミクスとインテリジェントのデータの実用化によって新しいビジネスモデルが出現しているとした。

 オンプレミスのクラウドへの移行も進んでおり、2020年にはオンプレミスとクラウドの比率が逆転するとの試算があるという。データセンター市場の成長分野については、クラウド、ネットワーク、アナリティクス/AI/HPCの3つで、これらが引き続き市場を牽引していくとした。

 Intelでは、市場のワークロードやテクノロジー動向の把握のため、業界との連携やワークロードの解析を行なっており、65以上のワークロードや、50以上のベンチマークを分析。実際のワークロードを分析することで、ニーズを製品開発に反映しているという。

 今回のXeonスケーラブル・プロセッサは、幅広いニーズに対応した性能と、性能を犠牲にせずリスク低減を実現するセキュリティ、シンプルで応答性の高い俊敏性を兼ね備えたもので、広い分野に安定かつ一貫した性能を提供するとした。

 横川氏は、最大28コア/56スレッド、PCIeレーン数最大48本、メモリのヘキサチャネル(6チャネル)/DDR4-2666サポートなど、プロセッサの詳細について解説。

 Omni-PathアーキテクチャやEthernet、QuickAssistテクノロジーがプラットフォームに統合されているといった特徴説明のほか、Intel VT-Xの強化で、4年前のシステムと比較して最大4.28倍の仮想マシン集約率を実現し、TCOを最大65%削減できるとアピール。

 前世代製品との比較(設置ベース)では、仮想化で最大4.28倍、データ分析で最大5倍、ネットワークで最大2.7倍、HPCで最大8.2倍など平均して1.6倍の性能向上を実現しているとした。

 詳細については別記事を参照されたい。

 Xeonスケーラブル・プロセッサは、Xeon Platinum、Xeon Gold、Xeon Silver、Xeon Bronzeの4つのラインナップが用意される。

 Xeon Platinumは最大28コア/56スレッドを用意し、2/4/8ソケット構成をサポートした最上位製品で、最大1.5TBのDDR4-2666に対応。さまざまなワークロードに幅広く最適化されているという。

 Xeon Goldは最大22コア/48スレッドを用意し、2/4ソケット構成をサポート。効率性と俊敏性に優れたワークロードに最適とする。

 Xeon Silverは最大12コア/24スレッドで、中程度のタスク向けに最適化。Xeon Bronzeは最大8コア/16スレッドで、軽量なタスク向けに最適化されているという。

 Xeon Silver/Bronzeともに2ソケット構成をサポートしており、現行モデルでXeon E3にあたるセグメントは用意されていない。横川氏は、1ソケットのソリューションについては将来的に改めて紹介したいと語った。

 渡邉氏は、Broadwellまでのリングバスアーキテクチャからメッシュインターコネクトアーキテクチャの採用による、帯域幅増加とレイテンシ低減の実現や、フロントエンドと実行部ともに大きく改善されたコアアーキテクチャ、L3キャッシュ(Last Level Cahche: LLC)を減らしL2キャッシュ(Middle Level Cache: MLC)を増やしL3をノンインクルーシブに変更したキャッシュ階層の再構築、256ビット幅だったAVX2の倍となる512ビット幅のAVX512 (Intel Advanced Extention 512)命令の対応について説明。

 詳細については別記事を参照されたい。

 実製品を使ったデモでは、HPCワークロードを想定したHigh Performance LINPACKによるベンチマーク比較が行なわれた。

 Xeon Platinum 8180(2ソケット/28コア/56スレッド/2.5GHz)との比較には、Broadwell環境のXeon E5 2699 v4(2ソケット/22コア/44スレッド/2.2GHz)を用意。AVX2有効時とAVX512有効時の2つの結果を披露した。

 結果はAVX2有効時で1.32倍、AVX512有効時なら2.18倍Skylake-SPで高速に処理が行なわれた。同氏は、Skylake-SPではメモリ周波数が2,666MHzに向上し、6チャネル接続となっているため、メモリ帯域が60%向上している点も処理性能の向上に寄与していると説明した。

 “Lewisburg”ことIntel C620シリーズチップセットには「QuickAssistテクノロジー(QAT)」と呼ばれる暗号化/圧縮処理のアクセラレータが統合されているが、こちらを使ったデモも行なわれた。

PC Watch,佐藤 岳大

最終更新:7/12(水) 17:45
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