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<九州豪雨>捜索、昼夜を問わず

7/12(水) 22:32配信

毎日新聞

 「一日も早く見つけてあげたい」。九州北部豪雨で被災した福岡県朝倉市では12日も捜索が続いたが、現場には大量の土砂や流木が積もって作業は難航している。市は11日、連絡が取れない11世帯15人が住んでいた6地域を重点的に捜索する方針を発表。親族らが祈るように見守る中、自衛隊員らが昼夜を問わず捜索を続けている。

 5日の豪雨で筑後川の支流の赤谷川があふれた福岡県朝倉市杷木林田。のどかな田園風景は一変し、家々には大人の背丈ほどまで土砂や流木が詰まっている。12日未明には暗闇を投光器が照らす中、積もった土砂を自衛隊のショベルカーが丁寧に掘り起こしていた。

 住人の一人の坂本行俊さん(79)は8日、自宅から約50キロ離れた同県柳川市の有明海沿岸で見つかって死亡が確認された。豪雨で被災して筑後川を流されたとみられる。自宅に一緒にいたはずの妻純子さん(68)と義母ヨリ子さん(89)の安否は今も分からない。

 12日午前1時半、自宅近くの土砂の中から8枚の写真が次々見つかった。現場指揮官が写真にこびりついた泥を拭うと、ヨリ子さんのほほ笑んだ顔が現れた。指揮官は「家族にとって大切なもの」と話し、がれきの木材の上にきれいに並べた。

 周辺住民によると、ヨリ子さんは歌やゲームを楽しむ地域の交流サロンの世話人として活躍していた。共に活動していた近くの林笑美子さん(85)は「世話好きでとっても親切な人だった。どうか無事でいてほしい」と話し、捜索に当たる自衛隊員らの背中を見つめた。【平川昌範】

最終更新:7/12(水) 22:36
毎日新聞