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<電通違法残業>「非公開」から「公開」へ 実態解明に期待

7/12(水) 22:46配信

毎日新聞

 ◇電通事件、公開の法廷で審理に

 悲惨な過労死を生み出す違法残業は許さない、という社会的機運を高める上でも、電通事件が非公開の書面審理で行われる「略式命令」の手続きではなく、公開の法廷で審理されることになった意義は大きい。どのような労働環境が一人の尊い命を奪ったのか。法廷での実態解明に期待したい。

 今回の事件で、検察当局は早い段階から法人を略式起訴にするとの方向性を決めて捜査していた節がある。検察は、厚労省の「かとく」が過去に捜査した5事件で、いずれも法人を略式起訴しており、今回も前例を踏襲したように見える。

 しかし、電通の事件をきっかけに、過重労働に対する社会の目は格段に厳しくなった。簡裁が「略式不相当」とした理由は明らかでないが、そうした社会の変化が考慮された可能性もある。

 検察側は略式起訴に当たり、電通の労組が労働者の過半数で組織されていなかったため、労使協定が無効だったことを明らかにした。公判では、この点も含め、電通の労働環境に対する不十分な認識がただされることになるだろう。【飯田憲】

最終更新:7/12(水) 23:18
毎日新聞