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古里の記憶後世へ 上羽鳥地区の記録誌完成

7/12(水) 12:52配信

福島民報

 福島県双葉町上羽鳥地区の記録誌「ふるさとの灯(あかり)は消えず…想いを未来に託して」が完成した。原発事故で避難を強いられる中、古里の記憶を後世に残そうと制作した。編集長を務めた松木秀男さん(69)=白河市に避難中=は「われわれが生きてきた証しを残したかった」と話す。
 同地区の記録誌は原発事故後、2冊目となる。1冊目は2012(平成24)年に発刊。昨年11月から、さらに記録を充実させた2冊目の編集に取り組んできた。
 記録誌は140ページ。100部作り、全世帯に配布したほか、町役場いわき事務所で伊沢史朗町長に手渡すなどした。地域の地図や歴史、世帯数の変遷のほか原発事故当時にあった全39世帯を明記した。神社などの文化財、神楽などの伝統芸能も写真付きで紹介している。避難を続ける住民から寄せられた現状についてのリポート、地区内の放射線量なども記した。
 松木さんは「記録誌は、記憶が薄れる前に作らなければならないと思った。これからも地域の絆を保っていきたい」と話す。地区代表の今村樹重(たてしげ)さん(67)=郡山市に避難中=は「古里を忘れないために、記録誌が役に立てば」と語った。

福島民報社

最終更新:7/12(水) 14:07
福島民報