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新聞網使い農作物搬送 素材広場と福島運送、県 8月から南郷トマト

7/12(水) 12:53配信

福島民報

 福島県会津若松市のNPO法人「素材広場」、福島運送(本社・福島市)、県の3者は福島運送の新聞輸送網を活用し、県産農作物の新たな物流システムを構築する。朝刊配送を終えたトラックで野菜・果物を運び、消費拡大につなげる。第一弾として8月から、地元にほとんど流通していない南会津町の特産南郷トマトを奥会津地域の宿泊施設や飲食店に届ける。
 南郷トマトの配達は県の奥会津振興事業の一環で、農産物の地産地消の推進を通して観光活性化に取り組む素材広場が委託を受けた。福島運送をはじめ、生産農家でつくる南郷トマト振興協議会、宿泊施設などの協力を得て実施する。
 会津若松市の福島運送若松営業所のトラックが早朝、奥会津地域の新聞販売店に朝刊を運んだ後、南会津町南郷地区にある選果場で収穫したての南郷トマトを積み込む。帰路にある南会津、只見、柳津各町のホテル、旅館、飲食店、道の駅合わせて6カ所に届ける予定だ。各施設は収穫期の新鮮なトマトの味を最大限楽しめるようジュースで提供する。
 南郷トマトはほとんどが首都圏など県外の市場に出荷されるため、地元に出回る量は限られている。素材広場は宅配便による配送を検討したが、届くまで時間がかかるため、新聞配送後に荷台が空く福島運送のトラックに着目した。
 トマト農家にとっては販路拡大につながるほか、宿泊施設や飲食店には地元の特産品を活用した新たなメニューを提供し、誘客に結び付けることのできるメリットがある。
 福島運送は南郷トマトにとどまらず、アスパラガス、キュウリなど全国の市場で人気が高い県内各地の農産物をさらに流通させる仕組みづくりを視野に入れている。同社は「今後、要望があれば、地域活性化のため協力したい」としている。
 県農産物流通課は「観光復興に向け、旬の素材を地元で提供する動きは活発化しており、流通システムを整える重要性は増している」とみている。

福島民報社

最終更新:7/12(水) 14:09
福島民報