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「ドローン少年」はなぜ「性の悦びおじさん」の自宅に侵入したのか…“ネット有名人”の点と線

7/12(水) 16:30配信

産経新聞

 あの「ドローン少年」が再び炎上した。動画配信のために他人のマンションに侵入したとして、横浜市の少年(17)が警視庁に逮捕された事件。2年前に各地の寺で小型無人機「ドローン」を飛ばすなどしてネット上で有名となった少年が今回、配信現場に選んだのは、同じくネットで著名な「性の悦びおじさん」などと呼ばれる50代男性のマンションだった。少年は侵入の理由を「男性の安否確認」と主張するが、2人はどんな間柄だったのか。

■よこしまな気持ちが見え隠れ

 《ほんとうに詳しく知りたい人、金くれたら情報渡すで》

 少年のものとみられるツイッターには6月、ネットで浮上した男性の“死亡説”を受けた書き込みがされていた。直後、男性を「唯一無二の友達」とも表現しているが、あまり悲しみは読み取れない。

 《減ったフォロワーが戻りつつあって草》《しょうがねぇなぁ確認してやるか》

 書き込みの反応が上々だったらしく少年は男性宅を訪れて動画配信することを決める。翌日には男性のマンションに向かうことになるが、やはり投稿に悲しみは読み取れない。

 そして少年は3月13日午後7時ごろ、東京都杉並区上高井戸のマンションに立ち入り、動画配信を決行。ところが配信中に住人に見つかってトラブルになり、現場に警察官が駆けつけた。6月24日には警視庁少年事件課が、建造物侵入容疑で少年を逮捕した。

■結局「ネタでは…」 

 少年は侵入したことについて、「配信はしたが、あくまで安否確認の目的で入った。マンション内に入ろうとした住人に事情を説明して入ったので、無断ではない」などと説明した。

 だが警視庁が調べたところ、実際には1階のオートロックを開けた住人の後を勝手についていって立ち入っており、「事情を説明」された住人はいなかった。

 本人は安否確認を主張するが、捜査関係者は「実際の目的は動画配信。男性が生きていても死んでいてもどちらでもいいようで、話を聞いていても本気で心配している様子はない」と語る。

 少年は男性の生前、男性の部屋の中で会話する様子を配信しており、全く面識がなかったわけではなさそうだ。しかしこのときの配信も含め、「ネットで有名な男性を配信のネタにしたかっただけでは…」とみる。

 また、ドローンを飛ばして話題となっていた2年前には、動画配信の対価に現金などを得ていた少年だが、最近は配信での稼ぎが奮わなかったという。

 「ツイッターの反応がよかったことが刺激になり、再びスリリングな配信に走ろうとした可能性がある」とは別の捜査関係者。少年は現在、ホテルの清掃などのアルバイトをしていたという。

■ついにあきれた反応も

 少年は平成27年、ネット中継をしながら長野市の善光寺や京都市の東本願寺、兵庫県姫路市の姫路城でドローンを飛行させ、各府県警が注意。さらに、千代田区内の公園でもドローンを飛ばそうとするなどして、警視庁にも繰り返し注意されていた。

 その後、ドローン飛行をネットで予告し、東京・浅草の三社祭の運営を妨害したとして、少年事件課が威力業務妨害容疑で逮捕。過激な投稿を期待し、少年を金銭面で支援した「囲い」と呼ばれるネットユーザーが多くいたことも問題となった。

 一方で今回の逮捕当日、《逮捕されまーす》と開き直ったかのような投稿をすると、閲覧していたユーザーからのあきれかえるコメントがあふれた。

 既に離れかけているユーザーの反応を直視して心を入れ替えることはできるのか。東京地検は7月5日、少年を家裁送致。今後、更生の可能性についての調査が始まる。

最終更新:7/12(水) 16:30
産経新聞