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北朝鮮との戦争が勃発する3つのシナリオ 専門家の分析

2017/7/12(水) 13:41配信

The Telegraph

■北朝鮮が最初に仕掛けたら?

 第2のシナリオは北朝鮮による急襲だ。敵が攻撃を計画している、あるいは政権転覆を企てていると北朝鮮政府が考えたときに起きる可能性が高い。金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長は、退陣や亡命よりも最後まで戦うことを選ぶはずだ。たとえそれが多くの犠牲者と壊滅な被害をもたらすことになるとしても。

 北朝鮮側からは推定1万の迫撃砲やロケット発射台などが、約1000万人が暮らす韓国・ソウルへと向けられている。北朝鮮は軍事境界線沿いの非武装地帯(DMZ)の地下に掘ったトンネルを使って兵士らを韓国に送り込み、潜水艦で特殊部隊を上陸させ、同国に潜伏させている多数の工作員に活動を促すだろう。

 米国の軍事戦略家らは、北朝鮮はまず、数にものをいわせて韓国の防衛突破を試みるはずと指摘する。韓国の兵士の数は約66万人。これに加えて駐留米兵の数は2万8000人。一方の北朝鮮は男女合わせて100万人以上の兵力を備えている。

 しかし北朝鮮は兵士の数では上回っているが、技術面ではかなり劣っている。専門家らは、北朝鮮の勢力は激しい戦闘が4日ほど続いた後に失速するとみており、米国は北朝鮮の司令部に激しいミサイル攻撃を行いながら、金委員長と軍高官らを狙うことが想定されるとしている。彼らの死は兵士の士気低下につながるからだ。

 米国は今年、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)のウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者を殺害した海軍特殊部隊が韓国で「斬首」作戦を含む訓練を受けていることを明らかにしている。

■北朝鮮が大量破壊兵器を使う可能性は?

 軍事戦略家らが最も懸念しているのは、敗北が避けられなくなったときの北朝鮮の出方──つまり、北朝鮮が従来型の戦争を次の段階に進める可能性があるのかどうかだ。

 多くの専門家らは、北朝鮮はすでに核兵器をミサイルに搭載するための小型化に成功していると推測している。短距離ミサイルは韓国と日本の基地や民間人が集まる場所に撃ち込まれる可能性があり、そうなれば大混乱が生じ、地上部隊の再配備や強化もままならなくなる。

 北朝鮮はまた化学兵器を大量に備蓄しているとされる。数々の報道では生物・細菌兵器を開発しているといわれているが、これについてはまだ確認されていない。

 北朝鮮が大量破壊兵器を使えば、壊滅的な反撃を食らうだろう。だが、その時点ですでに相当のダメージは与えられているはずだ。

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最終更新:2017/7/12(水) 13:41
The Telegraph