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岡山県内で梅毒患者が急増 17年前半で50人超え

7/12(水) 22:55配信

山陽新聞デジタル

 岡山県内で梅毒患者の増加ペースが加速している。今年は半年で50人を超え、現行の届け出制になった1999年以降で最多だった2016年の年間40人を既に上回った。全国的にも感染拡大は止まらない状況だが、急増の原因の特定には至っておらず、県や専門家は予防の徹底を呼び掛けている。

 県健康推進課によると、県内の医療機関から報告された今年の患者数(2日現在)は56人。年間7人だった5年前の8倍に達している。内訳は男性40人、女性16人で、年代別では多い順に20代、40代が各17人、30代15人―などで、特に女性の増加が目立つ。感染経路の大半は性交渉とみられる。

 県内の患者数は、1999年の19人から徐々に減り、2006年には3人にまで減少。13年までは年間1桁台で推移してきたが、14年は21人に急増し、その後も増加ペースが鈍る気配はない。

 日本性感染症学会理事で県環境保健センターの岸本寿男所長によると、数年前は東京、大阪などの大都市部で感染が拡大していたが現在は地方にも広がっている。

 急激な拡大の要因については、まん延国からの観光客の増加などが指摘されているが、十分な根拠はないという。患者増を受けて国は専門家の研究班を設け、実態把握などに努めている。

 梅毒は主に性行為の際に、梅毒トレポネーマという病原菌が体に入り引き起こされる。症状は感染後3週間程度で陰部などにしこりができ、症状がいったん消えた後に全身に発疹が出る。

 岸本所長は「初期症状に気付きにくいため知らない間に感染を広げている可能性があり、実数はもっと多い恐れがある」とした上で「不特定多数との性的接触を避けたり、避妊具を使用したりといった予防を心掛け、心当たりがある人は早期に医療機関の受診を」と訴える。

 県内の各保健所ではHIV(エイズウイルス)検査と併せて梅毒検査も匿名、無料で受けられる。