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【のびやかに・浜木綿子】(27)映画で思い出す“ぷりぷり”の女親分役

7/12(水) 15:00配信

スポーツ報知

 今回、この連載が始まって、「○○の話は出てきますか?」と、私が少ししか出ていない作品のタイトルを聞かれることがあります。自分の出演作一覧というものを、しっかり見たことがありませんでしたが、我ながらずいぶん働いてきたな、と思うほど数え切れない本数です。

 舞台やドラマのことはお話しして、映画だけまだ触れていません。京都・太秦の東映撮影所にもかなり寄せていただきました。芸者役でヒロイン的な役を演じた「必殺博奕(ばくち)打ち」(69年)、「博奕打ち外伝」(72年)などで鶴田浩二さんとも共演。実は私、ずっと鶴田さんのファンでした。うれしくてうれしくて。でも内心ドキドキです。いつどこで覚えるのか、セリフはいつも完璧。紳士的で優しくて包容力があって、ユーモラスな方でした。

 まだ私は、舞台がメインの頃。映画では当たり前ですがワンシーンごとに細切れに撮ることに、最初は戸惑いつつも、新鮮な世界でした。しかも、東宝演劇部に所属しながら東映作品などに出演。クレジットも芸名の後に(東宝)となっています。

 それと映画といえば、なぜか私より、若い人たちの方が詳しい「子連れ狼 死に風に向う乳母車」(72年)。ドラマでもやった役ですが酉蔵という女親分を演じました。主人公の若山富三郎さんを水攻めにするため、縄で逆さにつるし「よーし、次はぷりぷりだ」と私の掛け声で、子分たちが「♪ぷ~りぷり」と声を合わせ、こらしめるシーンがあるのです。

 本当は「ぶりぶり」と原作にあるそうで、昔、遊郭で本当にあった一番過酷な拷問と聞きました。“ぷりぷり”というかわいい響きと、やっているギャップが強烈で覚えてもらえたのでしょうか。

 久しぶりに見てみました。若いですね。宝塚時代はかれんな娘役だったのに、ここでは精いっぱい強がっての女親分。どうやって役づくりをしたのでしょう。でも分からないものです。演じながら、爽快さがありました。

 当時の懐かしさに浸っていると、知人から「ベルサイユのトラック姐ちゃん」(76年、全19話)が秋にDVDになるよ、と連絡くれました。一応、私が主演した連ドラなのですが、最初はしばらく思い出せませんでした。

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最終更新:7/12(水) 16:48
スポーツ報知