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光る目、吠え声で威嚇 獣害対策でオオカミ型装置 木更津市農協

7/12(水) 11:55配信

千葉日報オンライン

 有害鳥獣による農作物被害を食い止めようと、千葉・木更津市農協は11日、同市矢那の水田で、オオカミ型野獣忌避装置「スーパーモンスターウルフ」を使った実証実験を始めた。動物が近づくとLEDライトが点滅し、威嚇音(最大90デシベル)が鳴り響くという最新式の装置。イノシシなどに作物を食い荒らされる被害が深刻化する中、“秘密兵器”の効果に期待が集まっている。

 木更津市農協によると、同装置は、動物を追い払う装置の開発を手掛ける「太田精器」(北海道奈井江町)が、北海道大、東京農業大と共同で製造した。

 長さ65センチ、高さ50センチで、動物が近づくと赤外線センサーで感知、目からLEDライトを放ち、オオカミの吠(ほ)え声などの威嚇音を鳴らす。

 同社によると、動物は、防衛本能で音が聞こえる約1平方キロの範囲には寄りつかなくなり、北海道での検証では、シカやクマに効果があったという。

 同農協は、業界紙で装置が紹介されたのをきっかけに、まずは1基を被害が深刻な矢那地域に設置することにした。本州以南では初の導入で、同社にとっては、北海道にはいないイノシシにも有効か見極める実験だ。

 同市農林水産課などによると、市内の有害鳥獣による農作物被害は、2012年度は493万円だったが、16年度には2197万円に増加。6~7割がイノシシによるものだとみられる。イノシシが田を荒らすと米に臭いが付き、売り物にならないという声も聞かれる。

 装置を設置した付近では、多いときは毎日のようにイノシシが出没するといい、水田所有者の竹内和雄さん(69)は「食害に加え、泥浴びをして田が荒らされ、昨年は機械による収穫を断念した場所もあった」と説明し、9月の収穫を無事に迎えられるよう装置に期待した。同農協は、有効ならさらに導入を進め、実用化したい考えだ。