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イギリスGP直前のシルバーストン開催契約破棄にF1は困惑。「申告期限の延長も提案したのに…」

7/12(水) 17:29配信

motorsport.com 日本版

 シルバーストン・サーキットのオーナーである英国レーシングドライバーズクラブ(BRDC)は火曜日、現在締結しているF1開催契約の破棄を発表した。

【写真】ルイス・ハミルトンが活躍していることもあり、イギリスGPは人気の高いイベントなのだが……

 F1を以前支配していたバーニー・エクレストンとシルバーストンは2009年、17年間のイギリスGP開催契約に合意。この契約には、開催権料が毎年5%上がっていく”エスカレーター条項”と、契約を早期に破棄することができる”途中解除条項”が盛り込まれていた。

 開催権料の上昇により損失が膨らみ、もはや金銭的に成功が見込めないとして、BRDCはこの解除条項の行使を決断。今年のイギリスGPが始まる直前の火曜日にこれを発表していた。

 BRDCとしては今回の契約破棄により、F1の新オーナーとなったリバティ・メディアとこれまでより良い条件での契約締結に向けて交渉を行いたい構えだ。

 しかしF1を運営、管理しているフォーミュラ1・グループ側から出された声明では「BRDCの振る舞いは”駆け引き”であり、決定のタイミングが不公平だ」と述べられている。

「F1とシルバーストンにとって、この1週間はイギリスGPをお祝いする、素晴らしいものになるべきだった」

「その代わり、シルバーストンが3年後に効力を発する解除条項を行使し、今週を自分たちのポジションを確立する”駆け引き”に使ったことを、非常に残念に思う」

 元々、この解除条項の申告期限は『2017年のイギリスGP前まで』だった。それゆえBRDC側は時期的に”選択肢がなかった”と語っているが、フォーミュラ1・グループ側はこの期限の延長を提案していたという。

 フォーミュラ1・グループの声明の中で「我々は、シルバーストンとF1双方にとって素晴らしいこと(イギリスGP)に集中するため、この期限を延長することを提案していた」と明かされた。

「残念なことにシルバーストンの経営陣は、短期的なアドバンテージを得て、自分たちの立場を有利にすることを選んだ」

 同時に、この声明ではシルバーストンとの交渉継続についても言及し、同地でのF1開催の可能性が閉ざされていないことを明らかにしている。

「我々は、まだイギリスGPを維持することに集中している。我々は公平かつ公正な解決に達するため、誠意を持ってプロモーターと内々に交渉を続ける」

 BRDCのジョン・グラント会長は現行の契約下で、シルバーストンは2015年には280万ポンド(約4億1000万円)、2016年には480万ポンド(約7億220万円)の損失を計上したと述べている。

Matt Beer