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<千葉市の女性殺害>求刑通り無期判決 地裁「残忍な犯行」

7/12(水) 15:03配信

千葉日報オンライン

 千葉市稲毛区のアパート2階で昨年4月、契約社員、茅野利奈さん=当時(41)=が腹部を刺されるなどして殺された事件で、強盗殺人と強盗未遂、窃盗、住居侵入などの罪に問われた元飲食店アルバイト従業員で無職、藤長稜平被告(30)の裁判員裁判の判決公判が12日、千葉地裁で開かれ、楡井英夫裁判長は「強固な殺意に基づく残忍な犯行」などとして、求刑通り無期懲役判決を言い渡した。

 弁護側は「(茅野さんが)静かにならず、困惑して首を刺した」などとして、懲役25年程度が相当と主張していた。

 判決で楡井裁判長は「悲鳴をあげて抵抗を続ける被害者の首を包丁で刺し、致命傷を与えたと認識しながらさらに首や腹を複数回、突き刺すなど執拗(しつよう)かつ残忍」と指弾。「初めから殺害目的ではなかったが、住人に気付かれて抵抗された場合に住人を傷つけることを想定しており、悪質で危険性が高い」と非難。

 楡井裁判長は「アルバイトの収入が減り、遊興費が足りなくなったという動機は身勝手で短絡的。何の落ち度もない被害者は突然命を奪われた。強盗殺人の中で軽い部類ではない」と量刑理由を述べ、「遺族の処罰感情も峻烈(しゅんれつ)を極めている。極刑を望むのは当然だが、あらかじめ殺害を計画したわけではなく、究極の刑罰である死刑を適用すべき事案ではない」と、遺族を気遣った。

 判決によると、藤長被告は昨年4月4日午前3時ごろ、茅野さん宅に無施錠の玄関ドアから侵入し包丁で「騒ぐな。金を出せ。静かにすれば何もしない」などと脅して金品を奪おうとしたが、抵抗されたため、殺意を持って首や腹などを包丁で複数回突き刺すなどして失血死させた。同年3月7日午前5時5分ごろ、包丁で脅して金品を奪う目的で同区内の別の女性宅に侵入し、下着を盗んだ上、女性に暴行を加えてわいせつな行為をしたほか、翌週14日にも同区内の女性方に侵入し、現金約9万6千円や財布など計36点の入ったショルダーバッグ(時価計約7900円相当)などを盗んだ。

 犯行当時、茅野さんのアパートからわずか約60メートルのアパートに住んでいた藤長被告。茅野さんが殺害される3週間前に金品を盗まれた女性は、茅野さんと同じアパートだった。

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