ここから本文です

新幹線の連結・切り離しも再現 鉄道博物館に完成の新「鉄道ジオラマ」、ここがスゴイ!

7/12(水) 17:13配信

乗りものニュース

バラストの汚れ、線路の「カント」も再現

 鉄道博物館で2007(平成19)年の開館時から展示されてきた「鉄道ジオラマ」が全面リニューアルされ、2017年7月14日(金)にオープンします。これに先立ち11日(火)、約1年をかけて製作された新ジオラマが報道陣に公開されました。

この記事の画像をもっと見る(38枚)

 新しいジオラマは、横幅が約23m、奥行きが約10m。面積は従来のものとほぼ同じですが、仕切りガラスが撤去され、間近で見られるようになっています。車両はもちろん、線路や風景はすべて新規に製作されており、総延長およそ1200mに及ぶ線路にHOゲージの模型車両(新幹線は実寸の87分の1、在来線は80分の1サイズ)が走ります。所有するおよそ1400両のなかから、解説員が運行の特徴などを説明しながら列車を走らせる「解説プログラム」に応じて車両がセレクトされます。

 新幹線では、東北新幹線E5系「はやぶさ」と、秋田新幹線E6系「こまち」の連結や切り離しが再現されるほか、都市部の通勤路線を再現した箇所では、複々線(下り・上り2本ずつの線路)のほか、運転間隔を調整しながら1本の線路に複数の列車を走らせるといった、実際に近い運行を再現。路線は、「新幹線」、都市部の「通勤路線」、都市と郊外を結ぶ「長距離路線」、「貨物線」が各2路線、「地方の単線」「アプト式路線」「スイッチバック線」がそれぞれ1路線の計11路線です。

「たとえば線路が分岐するポイントの周りはレールの下のバラスト(砕石)を少し汚していたり、カーブの外側を少し盛り上げて傾斜(カント)をつけていたりするなど、実際の線路に近い工夫がたくさん盛り込まれています。リアルさを追求することで、模型車両の走行も安定しました」(学芸員 誉田 匠さん)

 風景もリアルさが追求されています。都会のサッカースタジアムに設けられている「オーロラビジョン」には、実際に映像を流すことも可能。駅舎のなかの自動改札機や、高架下の商店など、注意深く見ないとわからないところも再現しているそうです。誉田さんによると、「造形にこだわったのに、ジオラマを組み上げてみたら結局見えなくなった、という点も多数あります」とのこと。

 誉田さんは「ガラスを撤去したことで、容易に触れてしまう部分も多いです。観る人のマナーに期待するところが大きいですが、もしも壊れてしまったら、直していこうというスタンスです」と話します。

1/2ページ