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ゲーツ元米国防長官「北朝鮮に10~20の核を保障…朝鮮半島軍事力の変更も」

7/12(水) 6:57配信

ハンギョレ新聞

ゲーツ元米国防長官、キューバミサイル危機と同じ方法を提案 北朝鮮と平和協定、朝鮮半島の軍事力の変更、制限された核保障 ゲーツ元長官、米国の現実主義主流陣営の標準的意見を代弁 韓米共同演習の中断や在韓米軍削減の声が高まる見込み

 北朝鮮核危機を解決するためには、朝鮮半島に駐留する軍事力を変更し、北朝鮮に核を制限的に保障しなければならないという意見が、米国の主流陣営からも出ている。韓米共同演習の中断や在韓米軍の戦力削減、特に北朝鮮への核の保障などは、これまで韓国と米国の政府内で強く拒否してきた事案だ。

 米国の共和党と民主党政権で、最も長く情報・安保関連の高官を務めたロバート・ゲーツ元国防長官は、北朝鮮政権を認めるだけでなく、北朝鮮との平和協定の締結と韓国内の軍事力構造の一部変更も考慮すべきだと提案した。さらに、北朝鮮に核を制限的に保障する査察も提案した。

 ゲーツ元長官のこのような意見は、ウォールストリートジャーナル紙のコラムニスト、ジェラルド・セーブ氏が北朝鮮核危機の解決策と関連して彼をインタビューした後に書いた「ゲーツは何をするだろうか? 北朝鮮に対するある国防トップの計画」という題名の文に掲載された。

 ゲーツ元長官は1960年代、ジョンソン政権当時から中央情報局(CIA)で働き始め、バラク・オバマ政権まで共和党と民主党政府の両方で中央情報局長と国防長官を経て、情報・安保分野の最長寿の高官を務めた人物だ。彼は安保分野において、現実主義性向の米国主流陣営の標準的な政策と意見を代表する人物だ。

 ゲーツ氏は核危機を解決するためのいくつかの原則を提案した。第一に、北朝鮮を攻撃する良い軍事的選択はなく、朝鮮半島における全面戦の破壊と危険のため、軍事的選択は交渉テーブルから排除されなければならない。

 第二に、「中国はその役割を縮小するとしても、依然として鍵(となる存在)だ」。しかし、ゲーツ氏は中国とは異なるアプローチを試みて「現状を打破すべき」時期というドナルド・トランプ大統領とその側近たちの見解には同意を示した。

 これは第三の原則につながる。「高官級レベルで中国に提示する包括的な戦略が必要であり、これは外交的および軍事的要素を共に備えていなければならない」。米国が北朝鮮とその指導者の金正恩(キム・ジョンウン)氏と直接交渉をする前に、中国と先に妥結すべきということだ。

 このようなアプローチのもと、米国は中国に次のように提案できる。「ワシントンは北朝鮮政権を認め、政権交代政策を放棄する用意ができている。これは、キューバのミサイル危機当時、ソ連と共に進めた政策だ。また、北朝鮮と平和協定を締結する準備ができている。韓国の軍事力構造の一部変化を検討する準備にも入る」

 その代わり、米国は北朝鮮の核とミサイルプログラムに対する厳格な制限を求めるべきだ。これは本質的に国際社会と中国によって強制される現状凍結だ。

 ゲーツ氏は「北朝鮮に核兵器を放棄させることはできないと思う」とし、「金正恩は、核兵器を生存に欠かせないものと考えている。しかし、運搬システムを短距離のものに制限することはできるだろう」と指摘した。

 特に、ゲーツ氏は、北朝鮮の核保有を制限的に「保障」(insure)する査察を行おうという大胆な提案もした。米国は中国を通じて、いかなる外交的解決策においても、10~20個の核兵器を超えない限られた核の保有を保障すると共に、これ以上の核兵器やさらに進展した運搬能力を開発しないことを明確にする査察に、北朝鮮が同意すべきだと伝えなければならないということだ。

 ゲーツ氏の言う北朝鮮への核保障とは、核兵器保有を認めるというよりは、核兵器を廃棄せず、安全に管理する仕組みを指すものとみられる。

 ゲーツ氏はこのような提案の裏側で、米国は中国にさらに過酷な代案を提示すべきと指摘した。「もしその提案が受け入れられないなら、私たちはアジアであなたたちが嫌う処置を取ることになるだろう」と伝えるべきということだ。

 もしこのような合意が失敗すれば、韓国、日本、太平洋に位置した米軍艦艇にミサイル防御網の構築などで、「アジアを包囲すべき」と主張した。また、米国は北朝鮮で「発射される大陸間弾道ミサイル(ICBM)と見られるいかなるもの」も迎撃すると宣言しなければならないと、ゲーツ氏は話した。彼は、外交的解決策で足りなければ、「北朝鮮政権を封鎖するために私たちが取るべきすべての手段を動員する」と宣言すべきだと指摘した。ゲイツ氏は中国にとってそのような計画の意味は明らかだとしたうえで、「それら全ての対策は、中国に敵対的であり、中国の軍事的対応は大きな費用を払わされるだろう」と話した。

チョン・ウィギル先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:7/12(水) 6:57
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