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デジタルビジネスの石油「データ」を支えるピュア・ストレージの新機能

7/13(木) 7:00配信

アスキー

7月12日、フラッシュアレイを展開するピュア・ストレージは新機能の発表会を開催。アクティブクラスタやQoS機能、VVOL対応などの新機能のほか、FlashBladeの機能拡張や機械学習を用いた予測機能などを披露した。
7月12日、ピュア・ストレージはプライベートイベント「PURE LIVE」に先立ちプレス向けの新機能発表会を開催。「デジタルビジネスの石油」と言われるデータの利用を支える同社のフラッシュアレイの新機能について詳細を解説した。
 
デジタルトランスフォーメーションでのクラウド活用に迷う日本企業
 2009年設立のピュア・ストレージはオールフラッシュアレイを展開するベンダーで、「Purity」という独自ソフトウェアを搭載したアプライアンス型の「FlashArray//M」、ブレード型の「FlashBlade」などのストレージ製品を展開している。ハイパフォーマンス用途のフラッシュ利用ではなく、当初から基幹系アプリケーションを前提としたティア1ストレージとしての利用を前提としており、フラッシュの低廉化により、いよいよ利用価値も高まっている現状。2015年には上場も果たしており、グローバルでの導入企業も3350社以上にのぼる。
 
 発表会に登壇した米ピュア・ストレージ製品部門副社長のマット・キックスモーラー氏は、現在のデジタルビジネスにおいて、データは既存産業での石油と同じ存在であると指摘したビジネス誌をひもとき、データの重要性をアピール。一方で、2020年に50ゼタバイトに膨らむデータのうち、インターネットでの容量はこのうち2.5ゼタバイトに過ぎず、ほとんどのデータはクラウドやデータセンターに蓄積・利用されると説明した。
 

 あわせて同社がグローバルで実施した「Evolution」と呼ばれる調査では、いわゆる「デジタルトランスフォーメーション」が日本でも勢いづき、収入のかなりの部分をデジタル経由で得ている一方、ワークロードをオンプレミスやクラウドのいずれで実行すべきか、意見がばらついている状況があると指摘。クラウドに移行する意向を持つ企業も多いが、データのコントロールを取り戻したいと考える企業も多く、全般的に戦略が慎重であるという結果が披露された。
 
 こうした中、キックスモーラー氏は、オンプレミスでの利用が可能で、クラウドとも連携できるピュア・ストレージのストレージ製品であれば、企業のデジタルトランスフォーメーションに寄与できるとアピール。Purityの25以上にのぼるソフトウェアの新機能について説明を進めた。
 
新OSではアクティブクラスターやQoS機能を標準搭載
 同社のストレージ製品は、基幹業務での利用を前提としたティア1ストレージとしての利用を前提としている。従来型のティア1ストレージの持つ高い信頼性に加え、クラウドを前提とした最新機能や性能を持ち込んだのが同社が提唱する「新しいティア1ストレージ」になる。
 
 EMCが同期アプリケーションのSRDFを導入し20年以上が経つが、こうした同期アプリケーションは高価で、複雑になる一方。これに対して新世代のティア1ストレージを実現する「Purity//FA 5.0」では、マルチサイトでクラスターを構成する「アクティブクラスタ」を新たに提供。マルチサイトでのクラスター機能が導入されたことで、離れた拠点同士でも高い可用性を実現している。設定も4ステップで、導入は1つのコマンドで済む上、追加費用も発生しないという。
 
 前版で投入されたQoS機能も強化され、ミッションクリティカルなクラスの優先やスループットのリミット設定も追加された。また、VMwareのVVOL(Virtual Volume)にも対応し、仮想マシンのディスクをストレージから直接管理できるようになった。さらにパブリッククラウドへのスナップショットの格納を可能にする「Purity CloudSnap」も追加。当初はAmazon S3をサポートし、EBSやEC2への統合も推進するという。
 
 ハードウェアとしてはFlashArray//Mの拡張シェルフとしてNVMeを搭載した「DirectFlash Shelf」を発表。FlashArray//Mに搭載するDirectFlash ModuleとNVMe対応の//X70コントローラーと組み合わせることで、遅延の50%減少、帯域幅の2倍拡大、モジュールあたり4倍のパフォーマンスを実現するという。
 
 キックスモーラー氏は、99.9999%の可用性、アクティブクラスタ、QoS+VVOL、クラウド統合、NVMe対応などを挙げ、信頼性とクラウド対応を満たしたピュアストレージが新しいティア1として利用可能なことをアピール。しかも長期間の利用を前提とした“エバーグリーン”なアップグレードできると強調した。
 
ビッグデータにも対応!機械学習を用いた予測機能も投入
 ブレード型のFlashBladeのPurityソフトウェアもアップグレードが施され、ブレード75基、最大8PBまでの拡張が可能になった。これにより従来の5倍となる読み取りで75GB/s、書き込みで25GB/s、750万IOPSを実現するという。
 
 また、オブジェクトストア機能も追加され、8PBの容量で数十億におよぶファイルとオブジェクトを扱うことができるようになった。しかもAmazon S3のAPI互換のプロトコルを実装し、AWSとの連携も優れている。こうした機能強化により、ティア1アプリケーションのみならず、リッチメディアや分析を前提としたビッグデータの利用でもオールフラッシュアレイが適用できるという。
 
 さらに管理・運用負荷を下げる自律ストレージを提供するというビジョンに従い、機械学習プラットフォームとして「Pure1 META」が発表された。
 
 Pure1 METAはアレイ上の1000以上の計測データを元に、パフォーマンス・容量の増加傾向や適正なワークロード、ワークロードの共存、配置の効率性などを学習。SaaS型の「Meta Workload Planner」を使うことで、FlashArrayごとのワークロードと容量を予測しつつ、しきい値に達した場合の実行可能な対応方法を提示してくれる。今後は予測の精度を高めつつ、自律ストレージに向けた自動化を推進するという。
 
 
文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

最終更新:7/13(木) 7:00
アスキー