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CNF「一大拠点目指す」 日本製紙富士工場吉永、設備公開

7/13(木) 8:08配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 金属やプラスチックなどに代わるとされる植物由来の新素材セルロースナノファイバー(CNF)について、日本製紙(東京都千代田区)は12日、富士市の同社富士工場吉永に建設を進めていた実証生産設備を関係機関や報道向けに公開した。CNF関連施設は県内初。山崎和文副社長は「まずは実用化が最も難しい自動車部品で用途開発を目指す。富士市をCNFの一大拠点にしたい」と述べた。

 実証生産設備で製造するのはCNF強化樹脂で、年間生産量は約10トン。鋼鉄の5分の1の重量で5倍以上の強度があるとされるCNFの特性を生かし、当面は自動車のエンジンカバーやドアパネル、ヘッドランプなどの実用化を図る。

 原料パルプを疎水化した上で、セルロースの繊維をナノ(1ミリの100万分の1)レベルにほぐしながら、樹脂を同時に混ぜ合わせる特殊技術を用い、製造工程の簡素化と低コスト化を実現した。生産したCNF強化樹脂は自動車メーカーなどにサンプル提供する。将来的には家電や建材への用途開発も行う。

 経済産業省の試算によると、自動車用CNF強化樹脂の潜在市場は2030年に3千600億~6千億円に上るという。

 山崎副社長は「静岡県にはさまざまな業種の工場が立地し、用途を共同開発しやすい利点がある。量産化を見据え、この地に拠点を構えるのが最適と判断した」との認識を示した。

静岡新聞社