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阪神北部でクマの目撃相次ぐ 宝塚では10年来で初

7/13(木) 7:30配信

神戸新聞NEXT

 阪神北部でツキノワグマとみられるクマの目撃情報が相次いでいる。6月下旬、兵庫県宝塚市では10年以上ぶりに目撃情報が2件あり、猪名川町では7月11、12日に3カ所で確認された。この時期のクマは繁殖行動のため行動範囲が広がっており、各自治体は出没地点を中心に注意を呼び掛けている。(中川 恵、竜門和諒、三津山朋彦)

【写真】野生グマ、お寺暮らし2年 古里の山に帰れぬ訳は

 宝塚市によると、6月22日午後4時ごろ、JR武田尾駅近くで道路整備をしていた男性が目撃。同25日にも宝塚市切畑の山あいで別の男性が見つけ、市に通報した。市が付近にあったふんの写真を県森林動物研究センター(丹波市)に送ると「クマのふんである可能性が高い」と回答。市教育委員会を通じて学校園にメールで注意喚起をした。

 7月11日午後6時45分ごろ、宝塚市から北東に位置する猪名川町紫合の県道沿で、車で通りかかった男性(36)が見つけ通報。その2時間後、約1・6キロ南の同町上野の町道で、犬の散歩中の女性(42)が遭遇した。「20メートルくらい先に、こっちを向いている姿が見えた。逃げようとしたが背を向けるのが怖くて後ずさりしたら、川の方に下りていった。こんな経験は初めて。とても怖かった」。翌12日午前5時50分ごろ、南に約2キロの同町差組でも目撃された。

 猪名川町産業観光課は12日午前、目撃情報のある周辺12自治会を対象にビラ約900枚を配布。担当者が自治会長宅を回り、注意を呼び掛けた。町内の全公立小中学校の保護者にメールを送り、教諭が通学路に立って警戒を続けた。

 県猟友会猪名川支部長で、猪名川町の鳥獣被害対策実施隊長も務める久保正養さん(68)は、クマには方々を渡り歩く習性があるといい、「多く生息する丹波地域から離れてきた個体ではないか」と推測。最後に、町南部で目撃され、さらに南に向かっていたことから「山伝いに武田尾方面に向かうのではないか。騒ぎを起こさず元の居場所に戻ってほしい」と困惑していた。


■県森林動物研究センターの話 クマは基本的に臆病で人を避けるが、ドングリなどが凶作の年は秋口に人里へ出てくることがある。阪神間で初夏に目撃されている理由として、ツキノワグマの県内生息数が増加傾向にあり、分布域が広がっている▽雄が雌を求めて行動範囲が広がっている▽車や人間を怖いと思っていない若い個体がうろついている-などが考えられる。


■事故防止のための注意

・山裾へ近づくときは、鈴やラジオを持って行き、人の存在を知らせる。

・複数人で行動する。

・目撃情報のあった場所には近づかない。

・クマが活動する夕方から早朝に外出するときは、特に気をつける。

・山野にごみを捨てない。

・出合ったら背を向けず後ずさりしながらその場を離れる。

最終更新:7/13(木) 10:38
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