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大西飛行士、古巣ANAに紙飛行機返還「宇宙では昇降舵いじらないとまっすぐ飛ばない」

7/13(木) 20:31配信

Aviation Wire

 全日本空輸(ANA/NH)の元副操縦士で、国際宇宙ステーション(ISS)第48次/第49次長期滞在クルーを務めた、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の大西卓哉宇宙飛行士が7月13日、羽田空港内にあるANAのフライトオペレーションセンターを訪れ、出発前にANAから託された紙飛行機を平子裕志社長に返還した。

【宇宙を飛んだ紙飛行機】

 大西さんは自社養成パイロットの訓練生として、1998年にANA入社。2003年10月から2009年3月末日に退社するまで、ボーイング767型機の副操縦士として国際線と国内線に乗務した。

 2016年7月7日に打ち上げられたロシアのソユーズ宇宙船には、船長の操縦を補佐する「レフトシーター」として乗り込み、ISSに滞在。10月30日に地球へ帰還した。

 フライトオペレーションセンターは、ANAのパイロットが乗務の前後に訪れ、ブリーフィングを行う場所。大西さんも副操縦士時代、センターに立ち寄ってからフライトに向かっていた。

 古巣を訪れた大西さんは、「宇宙飛行して初めてANAに帰ってきたが、レイアウトは少し変わったが、雰囲気は全然変わってない。ふるさとに帰ったような、懐かしい気持ちだ」とあいさつした。

 大西さんは、応援メッセージが書かれた紙で紙飛行機を折り、宇宙で飛ばした。平子社長には紙飛行機とともに、宇宙で飛ばしたことの証となる証明書を手渡した。

 平子社長は「ANAにとって大きなレガシー(遺産)になる。ANAグループは宇宙事業にも関心を寄せており、大きな飛躍の可能性を示唆するものだと思う」と感想を語った。

 打ち上げ前に紙飛行機を預かった際、大西さんは「昔の仲間たちから貴重なものを預かった。打ち上げ前は緊張する試験などが続いたが、みんなと一緒だと思うと心強かった」と振り返った。

 「実は折るのがすごく難しく、地上で2回くらい練習したが、宇宙ステーションでは1時間くらいかかった。宇宙で飛ばすと、重力がないので上に上がってしまうので、昇降舵をいじらないとまっすぐ飛ばない」と、宇宙で飛ばした際のエピソードを明かした。

 紙飛行機の返還式典には、ANAの大井道彰フライトオペレーションセンター長や、大西さんの元同僚の椎名真己・ボーイング777機長、紙飛行機を設計したキャステム戸田拓夫社長が出席した。

Tadayuki YOSHIKAWA

最終更新:7/13(木) 20:40
Aviation Wire