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NY市場サマリー(12日)

7/13(木) 6:57配信

ロイター

[12日 ロイター] - <為替> ニューヨーク外為市場では、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を受けて米短期金利が低下したのに伴い、ドルが円に対して下落した。

イエレン議長は下院金融サービス委員会で証言を行い、米経済は緩やかな利上げとバランスシート縮小を吸収できるほど十分健全だとの認識を示した。ただ低水準のインフレ率や自然利子率により、利上げの余地は限られる可能性もあるとした。

アムンディ・パイオニア(ボストン)のポートフォリオマネジャー、パレシュ・ウパダヤ氏は「FRBのハト派内で、インフレが目標に近付くまで金融引き締めプロセスを停止する可能性について問い始める動きが広がる中、イエレン議長はインフレの先行き不透明感を強調した」と述べた。

一方、カナダ銀行(中央銀行)が約7年ぶりに利上げに踏み切ったことを受け、カナダドル<CAD=>は米ドルに対して約1年ぶりの高値に上昇した。

<債券> 米金融・債券市場で国債価格が上昇。利回りは低下し、2年債利回りは3週間ぶりの低水準、3-10年債利回りは2週間ぶりの低水準となった。イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長はこの日の議会証言でインフレ動向への根強い警戒感をにじませたことで、市場では先行きの利上げ観測が弱まった。

議長は米経済が緩やかな利上げとバランスシート縮小を吸収できるほど十分健全だとの認識を表明。ただ低水準のインフレ率や自然利子率により、利上げの余地は限られる可能性もあるとした。

FTNフィナンシャルの金利ストラテジスト、ジム・ボーゲル氏は「イエレン氏の証言により、FRBの金利政策においてインフレ上昇の道筋は依然不透明であることが確認された」と述べた。

CMEグループのFEDウオッチによると、金利先物が織り込む12月利上げの確率は53%と、議長証言前の60%から低下した。また市場関係者によると、来年の利上げ観測も後退した。

<株式> 米国株式市場は上昇し、ダウ工業株30種は終値で過去最高値を更新した。米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長が12日の下院証言で、利上げを緩やかに進める方針を示したことなどが材料視された。

イエレン氏は、想定される中立金利に達するまで今後それほど大幅な利上げは必要ない可能性があるとの考えも表明。投資家は、こうしたハト派的な姿勢を歓迎した。コーナーストーン・ファイナンシャル・パートナーズのクリス・ザカレッリ最高投資責任者は「もっとタカ派的な発言が出てくるかと心配されていたが、イエレン氏はまさに市場の期待通りの内容を話したので、市場は満足した」と指摘した。

FRBが公表した地区連銀景況報告(ベージュブック)で全地区の経済が「わずかから緩やかに」拡大したとの判断が示されたことも、相場の支えになった。

セクター別では不動産<.SPLRCR>が1.3%上昇し、1日の上昇率としては約4カ月ぶりの大きさを記録。情報技術株<.SPLRCT>も1.3%高と堅調だった。半面、金融株<.SPSY>は0.1%高と出遅れた。

<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議会証言で懸念されたほどタカ派的な発言が出なかったことから、金利を生まない資産である金が買われ、3日続伸した。

イエレンFRB議長はこの日、下院金融サービス委員会で金融政策に関する半期に一度の証言を行った。経済成長と物価安定に向け「今後数年、緩やかな利上げが適切」と表明。今後も金融引き締めを継続する方針を示したが、利上げペースはさほど加速しないとの見方が広がったことから、市場関係者の警戒感が後退し、金利を生まない資産である金に買いが入った。

ただ、外国為替市場では午前中からドル買い・ユーロ売りが先行し、ドル建てで取引される金塊などの商品には割高感が生じたことから、上値は抑えられた。

<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米原油在庫の大幅な取り崩しを背景に3営業日続伸した。

米エネルギー情報局(EIA)が午前に発表した7日までの1週間の米原油在庫は前週比760万バレル減と、減少幅は10カ月ぶりの大きさで、市場予想(ロイター拡大版調査)の290万バレル減を大きく上回る取り崩しとなった。

最終更新:7/24(月) 3:22
ロイター