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TPP11首席交渉官会合 米復帰想定した修正で一致 発効へ調整加速

7/14(金) 8:15配信

SankeiBiz

 神奈川県箱根町で開かれた米国を除く環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加11カ国の首席交渉官会合が13日閉幕し、早期発効に向けた今後の作業指針をまとめた。12カ国で合意した高水準の自由化や貿易ルールを維持し、協定文の修正は最小限にする方向だ。8月末~9月初旬にオーストラリアで再び首席会合を開くことでも一致。11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議までに発効の道筋を付けるため、調整を加速する。

 「具体的な論点でかなり深い議論ができた。11月のAPECに向け、スピード感をもって作業を進める」。会合で議長を務めた日本の梅本和義首席交渉官はこう述べ、成果を強調した。

 各国は早期発効を目指して協定内容の変更は最小限にする考えだが、その範囲をめぐり認識の差がある。箱根会合ではどこを修正するかの絞り込みは行わず、作業指針に基づいて事務レベルで調整を進めた後、豪州で行う首席交渉官会合で具体論に入るといったスケジュール感を確認した。

 各国は、米国が将来的にTPPへ復帰することを期待しており、再合流に向けた動機付けとなるような修正にする方向も一致した。

 米国の強い要望で「実質8年」で合意したバイオ医薬品のデータ保護期間は、安価なジェネリック医薬品(後発薬)を早く使いたい国が「5年」に短縮を求めているが、米国が復帰するなら8年に戻すアイデアがあり、今後検討する。

 一定の進展があったのは協定の発効方式だ。日本などは米国が復帰しやすいよう12カ国で作った今の協定を凍結し、11カ国で別の協定文を作る方式を想定している。2つの協定文が併存するのは分かりづらいため修正して新協定に衣替えするよう求める声も出たが、協議の結果、「ある程度イメージができた」(梅本氏)。今後は各国が持ち帰り法的な論点を詰める。

 議論が紛糾しかねない関税分野では合意内容の見直しを避けたい構えだが、梅本氏は「技術的な修正が必要な場合もある。現段階では(変えないと)言い切れない」と言葉を濁した。

最終更新:7/14(金) 8:15
SankeiBiz